八幡謙介ギター教室in横浜講師のブログ

ギター講師八幡謙介がギターや音楽について綴るブログ。

ジャズ、ブルース、アドリブ

ジャズとⅡーⅤについて 「ⅡーⅤを弾ききる」は実はフュージョン的発想

ジャズというとⅡーⅤと言われますが、ビバップをよくよく聞き込むと、実はそうでもないことがわかります。 ⅡーⅤなのにシンプルなメロディを弾いていたり、教科書みたいにⅡーⅤーⅠときっちり弾ききっていなかったり、あるいは完全に無視していたり……。 そして、聴い…

ジャズミュージシャン没年表 ージャズ年表シリーズ

没年月日/名前/没年齢 1942年 3月2日 チャーリー・クリスチャン Charlie Christian(25歳) 1955年 3月12日 チャーリー・パーカー Charlie Parker(34歳) 1956年 6月26日 クリフォード・ブラウン Clifford Brown(25歳) 11月5日 アート・テイタム Art Ta…

ジャズミュージシャン没年齢表 ージャズ年表シリーズ

有名ジャズミュージシャンが亡くなった年齢を列記しました。 何かの参考にしてください。 ( )内は死亡年月日です。 なお、「ジャズミュージシャン生誕年表」「ジャズミュージシャン没年表」は文末参照。 25歳 チャーリー・クリスチャン Charlie Christian…

ジャズミュージシャン生誕年表(元号対応)ージャズ年表シリーズ

ランキング参加中音楽 有名ジャズミュージシャンの生まれた歳をまとめました。 元号対応で、歴史的出来事も並記しています。 何かの参考にしてください。 時々ワインのような当たり年があるのが面白いです。 他のジャズ年表シリーズとして、巻末から「ジャズ…

ジャズが好きになれる人の特徴 

ジャズを教えたりジャズについて書いたりしていると、「ジャズに興味はあるけど、好きになれるかどうか分からない」という話をよく聞くようになります。 これまでは、初心者でも分かりやすい名盤を教えたり、最初は分からなくていいからBGMに流して雰囲気だ…

小川隆夫「ジャズメン死亡診断書」を読んで、日本人の書いたジャズ本は二度と読まないと誓った

小川隆夫氏の「ジャズメン死亡診断書」という本を買ってみました。 僕は基本的にジャズの文献は読まないのですが、ジャズマニアの医師が書いた死亡診断書というところに惹かれてついポチってしまいました。 医師として書いているものだから、きっと客観的な…

コーネル・デュプリー「Doin' alright」を聴いて色々と考えさせられた

名サイドマンとして名高いコーネル・デュプリー(Cornell Dupree)というギタリストがいます。 一般的な知名度はあんまり高くなく、実は僕も数年前まで知りませんでした(音は聴いたことあるはずですが)。 ギタリスト同士で話していても名前が出てくること…

ジャズの学びに不可欠な「到達→破壊」というプロセスについて

教室にジャズを学びにくる生徒さんが増えて、僕自身も改めてジャズを教えながらジャズを学んでいます。 そんな中、浮き彫りになってきたのがジャズに絶対必要な「到達→破壊」というプロセスです。

僕が自信を持ってジャズについて発信できるのは、あの人がいたから

2018年を振り返ってみると、ジャズらしい活動を一切していないのになぜかジャズミュージシャン(ジャズインストラクター)として認知された年となりました。 これまでにもジャズを習いに来た生徒さんはいるのはいたんですが、その総数を2018年で一気…

ギタリストのスタッカート、ピアニストのスタッカート

ピアニストの方にジャズを教えていて、フレーズがなかなかジャズにならないのでどうしたもんかと悩んでいました。 そこでふと思いつきで「全部スタッカートで弾いてみてください」と言ってやってもらうと、なんといきなりジャズの音になりました。 しかも、…

なぜ日本人ジャズギタリストはことごとく模倣者(紹介者)になるのだろう?

昔から疑問に思っていたのですが、なぜ日本人ギタリストはことごとく模倣者になるのでしょう? ウエスそっくりに弾く人、ケニー・バレルそっくりに弾く人、グラント・グリーンそっくりに弾く人、ジョンスコそっくりに弾く人……数えればきりがありません。

ジャズを学ぶ際、記号の処理能力で自分のレベルを測るのはやめたほうがいい

ジャズには、どの曲が弾けるようになったら脱初心者か、どれが弾けるようになったら上級者かという考え方があります。 この考え方はやめておいた方がいいです。 なぜならこれは、記号の処理能力=ジャズの演奏レベルという考え方だからです。

ジャズのアドリブで重要なのはコーラス終わり

拙著「アドリブの入り口」(下記参照)でも書いていますが、 アドリブで重要なのはコーラス終わりの最後の小節です。 ここできちんと「次回予告」ができるかどうかでアドリブにおける会話が成立するかどうかが変わってきます。

ジャズのテーマを解体して弾くとしたら、オリジナルを無視し、最初から自己流でいいのではないか?

さて、ジャズが弾けるようになってきた人、自分だけのプレイを模索している人は、だいたいテーマを解体して弾こうとします。

ジャズの演奏でテーマに”意思”を持たせる方法

テーマをただ弾くだけじゃなく、そこにちゃんと”意思”を持たせるにはどうすればいいのでしょうか? まず、歌ものは簡単です。

ジャズを弾く際、テーマに意思があるか? 

ジャズの演奏では、テーマが大事だよとはよく言われますが、実際にはテーマはないがしろにされています。 僕自身いろんな人に習ってきましたが、「テーマが大事だ」とはよく言われていたのですが、では何が大事なのか? どう大事にすればいいのか? テーマを…

ジャズをはじめる年齢は早い方がいいのか?

時々、「自分は○○歳だが、ジャズをはじめるには遅いでしょうか?」といった質問を受けます。 確かに、ジャズは習得に時間がかかる音楽なので、早くから楽器に慣れておいたほうがアドバンテージが高いと言えるでしょう。 一方、ジャズという音楽は一般的に、…

由井正一「ジャズの歴史物語」を読んでみたが途中で読む気なくした

モンクの伝記で色々学べたので、もっかいジャズの歴史でもさらってみるかと思い、あれこれ検索して由井正一著「 ジャズの歴史物語」をポチってみました。

「セロニアス・モンク 独創のジャズ物語」感想

セロニアス・モンクの伝記を読みました。 アメリカ史の教授である著者が14年の歳月をかけて収集した資料を元に、謎に包まれていたモンクの生涯を書いた力作です。

ジャズスタンダードを演奏するのに歌詞は必読だけど原作までは別に知らなくてもいいと思った

「Days Of Wine And Roses」(邦題「酒とバラの日々」)というジャズスタンダードがあります。 原曲は同名の映画の主題歌で、1962年の作品。 アルコール依存症に悩まされる夫婦の生活を描いた作品です。

アドリブの「練習してきました感」を消す工夫をしよう

アドリブであまり語られないトピックとして「練習してきました感」というのがあります。 僕自身誰かから聞いたわけではないので、たぶん僕の造語です。 とはいえ、誰でもぼんやりとは考えたことがあると思います。

「ヘタウマ」という幼稚な言葉を安易に使う人

最近モンクにはまっていて、伝記があったので購入しました。こちらはじっくり読み進めているのですが、それ以外にブログなどをいくつか読んでみて、久々にある言葉に出会いました。 「ヘタウマ」です。

ジャズ中級者がさっさと卒業したほうがいいこと

ジャズ中級者がさっさと卒業した方がいいことがあります。 それは、テーマ遊びとオウム返しです。

コードトーンのアドリブは、一度使い方を覚えてから今度は使わないことを覚えないといけない

コードトーンを使ってアドリブをしたい、でも上手くできない、というご相談がよくあります。 まず大事なのは指板上のコードトーンをアルペジオで見るのではなく、コードそのもので見ること。

ジャズで一番難しいのはバッキング

ジャズの習得において一番難しいのはバッキングです。 というのは、バッキングは基本受け身だからです。

ジャズシンガーはジャズを歌わなくていいから歌を歌ってほしい

某ジャズスタンダードの歌詞を覚え直すのに、YOUTUBEでその歌を検索すると、ある日本人歌手が出てきました。 ふーんと思って聴いてみると、とても上手だし、ジャズそのものです。 何かの賞を取ったとかで、ジャズ界の評価もきっと高いんだと思います。 が故…

ジャズのアドリブはミクロをファンキーに、マクロをスクエアにするといい感じになる

最近ジャズの生徒さんが増えてきて、教えながら自分も改めて学んでいます。 そこで改めて分かってきたのが、ジャズのアドリブはミクロをファンキーに、マクロをスクエアにするといい感じになってくるということです。 ミクロ=小節や拍単位のフレーズを出来…

ジャズを批判したおかげでジャズの生徒さんが増えてきた

ジャズの生徒さんが増えてきた ふと気がつけばジャズの生徒さんが増えてきました。 そもそも僕はジャズギター講師としてやっていきたかったんですが、関西で教えていたときはジャズやりたい人がぜんぜん来ず、その後横浜に移住してもジャズを習いに来る人は…

Ⅱ-Ⅴ-Ⅰをパッケージで弾くのはバップよりもフュージョンの文脈に近い

ジャズを学ぶ過程で必ずⅡ-Ⅴ-Ⅰの弾き方を学びます。 もちろんそれは重要なことなのでしっかり学んでおくべきなのですが、これをひとつのパッケージとして学んでしまうと色々やっかいなことになってきます。 よくあるのが、Ⅱ-Ⅴ-Ⅰだけやたらと流暢で、それ以外…

アドリブは最初期の段階で譜面を見ずにやってみることが大事

アドリブで譜面を見ないというのは実はかなり重要で、海外ではわりとやかましく言う講師は多いです。 しかし、残念ながら日本ではほとんどそれが伝わっていません。 これもお国柄なのでしょう。 なぜ譜面を見ないことが大事かというと、そうでないと会話にな…