八幡謙介ギター教室in横浜講師のブログ

横浜のギター講師八幡謙介がギターや音楽について綴るブログ。

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2016-01-01から1年間の記事一覧

アドリブの練習で忘れてはならないこと 引きこもり演奏にならないために

アドリブの練習や訓練法などは色々ありますが、どれを見ても一番大事な要素が抜け落ちていることに気づきます。 それを弾いたら他人がどう感じるのかという点です。 他人とはもちろん観客のこともありますが、アドリブの場合は共演者である他のミュージシャ…

活動を一度全部辞めてみるという選択 辞めないと分からないこともたくさんある

御存知のように、僕は横浜でギター教室をはじめてからかれこれ5、6年音楽活動をしていません。 最低でも丸4年は一度も外でライブやセッションを行っていません(教室でのセッションは別)。 ではこの5、6年は僕にとってブランクなのか、空白なのかとい…

芸術は弱いという認識を持つことでその扱い方が見えてくる

いきなりですが、芸術って強いと思いますか? それとも弱いと思いますか? アーティスト(志望)の方は「強い」と答えるかもしれません。 あるいはそうあるべき、そうありたいという願望があるのかもしれません。 しかし、僕は芸術は弱いと思います。 それも…

馴染みのない音楽ジャンルでこれだけはおさえておけばいいというアーティストを挙げてみる2

前回わりと好評だったようなので第二弾です。 前回の記事はこちら。 k-yahata.hatenablog.com 例によって音楽好きは知ってるものばかりです。 アメリカンポップス カーペンターズ カーペンターズ - Wikipedia 引用サイト:https://www.carpentersofficial.co…

歳とると古いものが好きになったり同じものしか聴かないのは、形式ではなく伝わってくるものを聴いているから

以前、作品から何が伝わってくるかを聴こう、と述べました。 若い人はピンと来ないでしょうが、歳とってくるとだんだんわかってきます。 まず、形式とかがどうでもよくなってきます。 若いうちは本質が見えないから、その表面を覆っている形式で芸術を判断し…

何をやっているかではなく、何が伝わってくるかを観ると芸術は様相を一変させる

音楽がちょっと分かってくると、つい「何をやっているのか」を聞いてしまいます。 各楽器がどういうフレーズを弾いているのか、フォームや弾き方はどうか、ミックスで楽器をどう配置しているのか、エフェクトはどうかかっているのか、音圧は十分か、などなど…

馴染みのない音楽ジャンルでこれだけおさえておけばいいというアーティストを挙げてみる

今回は30代未満の人向けです。 横浜でレッスンをはじめてから、若い人の音楽的幅の狭さに驚いています。 最初は興味が偏っているだけなのかと思っていましたが、どうやらそうでもなく、選択肢が多すぎて何を聴いたらいいのかわからず、結局自分の好きなも…

アーティストは「与える」存在なのか? 「与える」という一見偉そうな言葉について考えてみた

どんなレベルであろうと、アーティストは「与える」存在です。 娯楽や、暇つぶし、美、陶酔、夢、問題提起などなど。 何らかの価値を受け手に与え、そこから報酬や承認が生まれます。 しかし、冷静に考えれば「与える」ってちょっと偉そうですよね。 綿矢り…

譜面が読めると演奏はこう変わる

譜面が読めると 譜面というものは記号なので、頭で理解するものです。 だから譜面が読めるようになると頭でっかちな演奏になってしまう…と妄想している人も多いようですが、実際はそうでもありません。 むしろ、譜面が読める方が伸び伸びとした自由な演奏が…

ギタリストも譜面はやっぱり読めたほうがいい

譜面は最低限読めた方がいい ギタリストと譜面は規格が異なる歯車のようなもので、なかなか上手くかみ合ってくれません。 ですから、譜面を最初から遠ざけてしまう人も多いと思います。 また、最近はDTM上で音の並びを確認できるし、同じソフトであればデー…

音楽を演奏するために文学的なセンスは必須かもしれない

横浜のギター教室でギタリストに限らずいろんな人に音楽を教えていると、どうも演奏に答えがあると思っている人が多いのではないかと感じます。 その多くは、「正確に演奏できればOK」というもの。 また、自分は答えを持っていないけど、一人前になった人た…

自分がこだわっている音は、他楽器奏者には一切伝わっていないと思っておいた方がいい

ミュージシャンは当然音にこだわります。 しかし、それは同業者(ギターならギタリスト)にしか伝わっていないことが多々あります。 一般の人には伝わらなくても、せめて他のミュージシャンは分かってくれるだろうと思うかもしれませんが、実際はそうでもな…

ギターの掃除と弦高調節、オクターブチューニング 僕はこうやってます

昨日はわりと時間があったのでストラトの大掃除をしました。 弦も錆びていたので。 初心者の方は何をどうしたらいいのか分からないかもしれないので、僕のやり方を書いておきます。 まあ、これが正しいのかどうかは知りませんが、ひとつの例として参考にして…

自身や作品に対して反応が欲しいからといってすぐ同業者とつるむと、かえってファンはでき辛くなる

何かを作っているけどまだ無名の人が、自分や作品の認知度を上げるため、まず同じタイプのアーティストと仲良くなっていこうとするケースがあります。 ボカロならボカロをやっている人とSNSでつながり、相手の作品を褒めたりRTしたり、配信に行ったり。 そう…

ギタリストがあまり知らないドラムの役割

ベースに続き、ドラムの役割について簡単にご説明します。 k-yahata.hatenablog.com ドラムの役割は、 ・タイムキープ ・場面転換 ・キュー この3つだと僕は考えます。 タイムキープは言うまでもないでしょう。 ちなみに、ドラムがタイム(もちろんそこにグ…

ギタリストがあまり知らないベースの役割

拙著「ギタリストのためのハーモニー」を進めていくと、生徒さんはベースの役割についてだんだんと気づいていきます。 CDB166 ギタリストのためのハーモニー 耳コピで学ぶオンガクのしくみ 作者:八幡 謙介 発売日: 2011/01/25 メディア: 単行本 個人的には、…

ギターでキレのあるスタッカートを弾くには

日本人は16のフィールやシャッフルが苦手だとされます。 もう少し深く考察すると、スタッカートが苦手だといえます。 カッティングなどで「(ン)チャッ」と気持ちよく切りたいところで「(ン)チャー」と伸びてしまうことが多く、しかもそれが間延びして…

最初から評価を期待するから萎縮し、創作やパフォーマンスが型にはまったものになってしまう

以前書いた記事の続き。 k-yahata.hatenablog.com 最初から評価を期待するとどうなるか? 自分のやっていること、発表しようとしていることに対して選別が始まります。 これなら評価されそうだからOK、これをやったら評価が落ちるだろうからNG、と。 そうや…

アドリブは最初に対人技法として学んでおくべき

ずっと言っていますが、アドリブで最初に学んでおくべきことは、スケールやフレーズ、アウトなどではなく、それが「対人技法」であるということです。 音楽を通して人とどう関わるかというのがアドリブの唯一の目的といってもよく、しかもそれはわりと簡単で…

評価されないのは、評価を当てにして創作(パフォーマンス)しているから

創作やパフォーマンスをするとき、誰しも他人からの評価を期待します。 そして、高評価を得ることを目標とし、作品を発表します。 これは当然といえば当然のことでしょう。 しかし、ほとんどの場合は酷評すらされずに無視され、何の評価も得られないまま終わ…

レッスンが続くかどうはか結局生徒さん次第なのでこちらは小細工するのはやめた

教室運営のノウハウなどを教えるブログや本などがあり、そこに様々なテクニックが書かれています。 僕も少しは読んだことがあります。 とある先生は、生徒さんの心を掴むため、心理学まで応用しているとか。 僕も関西や横浜のギター教室であれこれ試してきま…

注目している無名アーティストがいれば、黙って応援せず一声かけてあげよう

いろいろあって先日、フェイスブックを友達限定にしました。 そのことをアナウンスし、面識がなくてもひとことメッセージをいただければ承認しますと言ったところ、かなりの数の方から友達申請があり、同時に応援のメッセージをたくさんいただき、驚きました…

昔は娯楽が少なかったから楽器の練習に集中できたなんてことはない

時々、「今は娯楽が多いから若者が楽器の練習に集中するのは本当に困難」といった意見を目にします。 さらに、「昔は娯楽が少なかった」と、さも昔の人間が環境のおかげで楽器の練習に集中できたような意見に発展することもあります。 で、78年(昭和53…

譜面の初見にやたらと強い人は……

初見に弱いことをミュージシャンは誇っていい 先日、とあるミュージシャンの方から譜面の初見力について目からウロコの話を聞きました。 結論から言うと、初見にめちゃくちゃ強い人は雑な仕事しかしてないからそうなっただけ、一方ちゃんとした仕事が来てる…

無茶ぶりに対応できる高いスキルを身につけても無茶ぶり要員になるだけ

プロを目指した練習として、ある種の無茶ぶりを想定したようなものがあります。 初見の練習はその代表のようなものでしょう。 そういったスキルを身につけておくことでどんな無茶な仕事にも対応できる=プロとしてやっていける、と考える人は多いようです。 …

「なりたい自分」になろうとするのではなく、「自分に適したこと」を見つけよう

今やっている音楽活動が自分に適しているかどうかを見分ける方法を書いておきます。 音楽以外のことをやっている人はそれぞれ当てはめて考えてください。 見分ける方法は簡単です。 それを何時間でも、何日でも続けられるか?です。 例えば、ライブやセッシ…

アーティストを目指す人は、内輪ではなく、まず最初に「世間」に作品を発表しよう

僕は、アーティストを目指す人はさっさと世間に打ちのめされておくべきだと考えます。 それが早ければ早いほどいいです。 なぜなら、そこからが全ての始まりだからです。 創作やパフォーマンスは、他人を楽しませるものです。 そしてそれは、果てしなく高く…

「共感」でものを習っても後には何も残らない

人は共感したがる生き物です。 そして、共感できる人と群れます。 それ自体は問題ありません。 しかし、何かを習う際、先生に対して「共感」という尺度を持ち出すのはどうでしょうか? 一見何の問題もなさそうですが、過去を振り返ってみると、共感できる先…

先生にやたらと恩を感じる必要はない 習い事はあくまでドライに行うべし

日本人は何かというとすぐに”恩”という概念を持ち出します。 誰々先生のおかげで今の自分がある、だから感謝している、といった類いの話が大好きだからです。 もちろん、それはそれで美しいことなのですが、そういった概念に縛られて先に進めなくなっている…

ジャズが「陰湿」といわれる理由について考えてみた

「ジャズに人が集まらない理由」を書いてから、ジャズ(ミュージシャン)への愚痴をたくさん聞くようになりました。 この人なら言ってもいいらしい、と思われているようですw もちろん、言ってもいいし、他言はしない主義なので。 ただ、そういったお話を聞…