ジャズギターがつまらない理由
では最後に僕の考えをまとめておきます。 ジャズギターはギターの最終進化形態ではない ギタリストは、なぜかジャズをギターの最終進化形態、ギタリストが最後に行き着く最高のものだと勘違いしていますが、まずこの考えを捨てるべきでしょう。 歴史的にも間…
前回の記事で、 ・最新のジャズギターにはだれも興味ない ・みんなが好きなのはやっぱりBLUESフィーリング溢れるギター と書きました。
ジャズギターというジャンルは、ロックの台頭でジャズそのものと同時に一旦滅び、そしてフュージョンという名で生まれ変わったかに見えましたが、結局それも行き詰まり、ここ10年近くはもう完全に泥沼にはまって身動きが取れなくなっていると言えます。
ジャズギターがつまらない理由をこれまで考察してきましたが、一方で長年色あせないジャズギターアルバムがあります。 その中でも最も有名で、誰もが格好いいと称賛するアルバムといえば、ケニー・バレルの「Midnight Blue」でしょう。
ジャズの歴史(ジャズギターではなく、ジャズ全体)上、「この人がいなかったら後の○○はなかった」といったような重要な役割を果たしたジャズギタリストはいったい何人いるか、と考えてみました。
ジャズギターは、ジャズの中でも存在感を示すことが困難な楽器です。 そのため、他の楽器の特徴を模倣し、「ほら、ギターでもできるよ」とある種の虚勢を張ることで自己主張を続けてきました。
「ジャズに人が集まらない理由」でもジャズミュージシャンのダサさを書き、一定の反響がありましたが、僕はその中でも特に、フュージョン系ジャズギタリストの衣装のダサさには昔から辟易してきました。
これまで、ジャズギターはそもそもジャズの中でポジションが中途半端であることや、機能的に他の楽器と同じようなことから「なんでもできる」と勘違いしやすい、ということを書いてきました。 さらにジャズギタリストには、なぜか他楽器への対抗意識が強いと…
①ロックを始める ②ライブなどの活動を行うも、ロックのパフォーマンスになんとなく疲れてくる ③ジャズを知る ④ジャズならロックみたいにパフォーマンスしなくてもいいと勝手に解釈 ⑤ジャズギタリストになる
ジャズは様々なフォーマットで演奏されます。 最もポピュラーなのは、ウッドベース、ドラム、ピアノ、そして管楽器です。 それ以外にも、大所帯のビッグバンド、ドラムレストリオ、デュオ、ソロなどがあり、好みが分かれるところです。 そんな中ジャズギタリ…
ジャズには独特のリズムがあります。 それがスゥイングです。 分からない場合は、シャッフル(タッカタッカと跳ねるリズム)と似たようなものだと思ってもらって結構です。
ジャズギタリストは「何でも屋」です。 通常のソロやバッキングに加えて、ピアノのような複雑なヴォイシングを使ったり、ベースラインを弾いたり、パーカッションのようなアタックを加えたり、さらにはそれらを同時に行うことも可能です。 しかし、これらは…
ジャズギターは、楽器の構造上、あるいはサウンドの性質上、どうしてもジャズの中心的な楽器にはなれないということをご説明しました。 しかし、なぜかギタリストは――ジャズに対する初期衝動もないのに――ジャズの世界で圧倒的な人口を占めています。
ジャズギターの大きなディスアドバンテージとして、サウンドがあると思います。 いや、僕は大好きですよ。 ケニー・バレルやグラント・グリーンの枯れた渋いサウンドは、今聞いても鳥肌ものです。
ギター(特にエレキギター)という楽器は、様々なジャンルの音楽に使われます。 そして、ギタリスト以外はわかりにくいかもしれませんが、ギターの世界には、どのジャンルを演奏しているか、あるいは単純にどのジャンルが弾けるかによってカーストが存在しま…
ジャズギターは、ジャズ演奏のあらゆる局面で中途半端になりがちです。 必ずそうなるとはいいませんが、そうなりがちであることは否めません。 ソロの花形はやはり管楽器ですし、ハーモニーはピアノに比べてどうしても劣ってしまいます。
芸事において、「初期衝動」とはかなり重要なものです。 生まれてはじめて観たアーティストに魂を揺さぶられ、以後その道を突き進んできた、というアーティストは大勢います。
「ジャズに人が集まらない理由」に続き、聖域なきジャズ批判第二弾を開始したいと思います。 今回は僕の古巣といってもいいジャズギターです。