モンクの伝記で色々学べたので、もっかいジャズの歴史でもさらってみるかと思い、あれこれ検索して由井正一著「 ジャズの歴史物語」をポチってみました。
アメリカの歴史から黒人の境遇やジャズの成り立ちを分かりやすく解説しており、膨大な資料を簡潔に引用している点で「うわ、めっちゃいい本!」と興奮したのもつかの間、昭和のおっさん臭い上から目線の説教文句がいちいちうざったく、60ページぐらいで断念しました。
「○○を知らずにモダンジャズを語るのはやめてほしい」みたいな説教とか「誰それは政界では寝業師だっただけに就寝も早かった(これは冗談)」とクソ寒い親父ギャグが出てきたりで、その度にイライラします。
いわゆる”ジャズの人の文章”の典型でしょう。
似たような文体のジャズブログ、ジャズ批評は掃いて捨てるほどあります……。
もしかしたらこの人が大本なのでしょうか?
とはいえ資料としてはかなり使えそうです。
ジャズについてサクっと調べたいときに重宝しそうなので、一応手元には残しておきます。
ジャズの歴史についての資料が欲しい人や、”ジャズの人”のめんどくさい文体に興味がある人は読んでみる価値はあると思います。
僕はこれを読んで、改めてジャズの本はもう読まないでおこうと誓いました。
そもそも、こういった本を一切読まずにこれまでやってきたし、そこに何の不自由も感じなかったので。
今まではジャズという音楽から聞こえてくることにじっと耳を傾け、考え、実践してき、そこから得たものを文章にしたりレッスンで教えたりして、ちょっとずつジャズミュージシャンとして認知されてきたので、これからもそうしていきます。