最近横浜ギター教室にジャズの生徒さんが増えてきて、教えながら自分も改めて学んでいます。
そこで改めて分かってきたのが、ジャズのアドリブはミクロをファンキーに、マクロをスクエアにするといい感じになってくるということです。
ミクロ=小節や拍単位のフレーズを出来るだけ崩していきファンキーなものにしていく、一方でコーラスは比較的きっちりかっちりとする。
そうすることで聴きやすいけどしっかりジャズ的に崩している質の高いソロになっていきます。
具体的にいうと、小節をまたぐ、オンビートを外す、同じ音符(特に8分音符)ばかり使わない、フレーズをコードにかっちりはめ込まない、適度にアウトする、タイムを揺らす、準備してました感を出さない、などなど、これらがミクロをファンキーにする方法です。
一方でマクロは1コーラス、あるいはソロ全体の流れです。
実はこちらはかっちりしている方がジャズらしくなってくれます。
ギタリストならウエスの「短音ソロ→コードソロ→オクターブ奏法」の流れは知ってますよね?(それぞれが最低1コーラス単位)。
ウエスはこの流れでよくソロを作っていきますが、これってある種決め打ちでスクエアなやり方ですよね?
ではウエスは質の低いギタリスト、ウエスのソロは退屈かというと、もちろんそうではありません。
なぜならミクロ(小節、拍単位)でものすごくファンキーだからです。
また、最近僕が気に入っているソニー・ロリンズもやはりミクロでファンキー、マクロでスクエアなソロをとる人です。
マクロ=1コーラスの構成自体がファンキーだったり抽象的だったりすると聴いていて疲れてしまいますし、コーラスの変わり目が分からないようなソロも不安になってきます。
そうではなく、1コーラス単位ではきっちりかっちりさせることで、その中のフレーズを遊ばせることが出来るのだと僕は考えます。
もちろんこれは僕の考えではなく実際にジャズの名演を聴いて理解したことですが。
こういったソロのとりかたをする人は以外と少ないのですが、やってる人は皆ジャズの世界では巨人、名人と言われる人となっています。
そういった全体像を真似していくとアドリブはファンキーなのに聴きやすいものになっていきます。
具体的なやり方は教室で教えているので興味ある方はお越しください。
また、多少文脈は違うかもしれませんが、下記教則本でもアドリブについての考え方を提案しています。
よかったらどうぞ。