自作解説シリーズ
作者が本気で自分の小説を解説するシリーズ第三弾を刊行しました。
今回は中編「セームセーム・バット・ディッファレン」です。
2012年頃書いた作品で、カンボジアが舞台の旅行小説です。
わりと評価も高いので、読んで下さった方も多いかと思います。
解説はかなり辛いものに…
これまで「余命・原始人と火」「ヤドカリ」と短編を解説してきて、まあそれなりに楽しかったのですが、今回はかなり辛かったです。
なぜかというと、自分のアラや問題点、作品の破綻などがありありと見えたからです。
文体が整っていなかったり、主題が割れていたり、主題のために作者が強引に顔を出してきていたり、登場人物の心の奥までタッチできていなかったり……とにかく書き手として甘い部分がはっきりと見え、やればやるほど暗い気分になっていきました。
ただ、それが自分で見えるようになったというのは成長なので、このチャンスをしっかり生かして、徹底的に膿を出していきました。
作中、かなりはっきりと自己批判をしています。
出し終わるとすっきりしたので結果的にいい作業だったと思います。
『読んだけど何がダメだったの??』と思った人はぜひ解説版をご一読ください。
作家の頭の中が見えて面白いと思いますよ。
あと、純文学の構造とかも見えてくるので、小説が書きたい人も参考になると思います。
わりとすぐ応用できるテクニック論などもあります。
「セームセーム・バット・ディッファレン」は、僕の代表作から一転黒歴史作品に転落しましたが、それでもやはり僕にとっては大事な作品ですね。
手がかかる子ほど可愛いというか……
未読の方は解説共々ぜひご一読ください。
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