今やっている音楽活動が自分に適しているかどうかを見分ける方法を書いておきます。
音楽以外のことをやっている人はそれぞれ当てはめて考えてください。
見分ける方法は簡単です。
それを何時間でも、何日でも続けられるか?です。
例えば、ライブやセッションなど人前での演奏を連日続けて、さらにもっとやりたいと思うか。
しばらく続いたら「ちょっと一人の時間が欲しいな」と思う人ははっきりいって向いていません。
僕はもろにそっちです。
一回ライブやると頭の中で音がずーっと鳴っている状態が続くので、翌日は休みたいというタイプです。
あと、移動が毎日続くとうんざりします。
だから、たった3日だけでもツアーはしんどかったです。
あと、いつも周りに人がいるというのもじわじわ疲れてきます。
改めて考えると、演奏で食っていくには全く適していません。
一方、書き物は何時間でも、何日でも続けられます。
教則本や小説を書いているときは、1日のうち空いている時間はずっと書いていますし、丸1日何もなければ朝から晩までずっと書いています。
3日何もなければ3日書いています。
さらに言うと、報酬が見込めなくてもあまり関係ありません。
もちろん、バランスは取りますが。
ギターの場合、奏法の研究も書き物と同じように何日でも続けられます。
今研究しているピッキングは、かれこれ2年近く続けています。
それをやってどうなるのかはまだ自分でもわかりません。
単純に、知りたいからやっているだけです。
と、それぐらい没頭できることを「向いている」といいます。
しかし、人は不思議なもので、自分で自分を騙すことがあります。
例えば、ミュージシャンになりたいと願っている人は、「自分は音楽に向いている」と思い込み、無意識のうちに自分を騙そうとします。
僕もライブをやっていたときは、ライブが好きだ、人がいっぱいいるところが好きだと思い込んでいましたが、実はあんまり好きじゃありませんでしたw(これはやめてからはっきりわかりました)。
プレイヤーになって演奏で食っていきたいと思っている人、本当にライブが好きで好きでたまらないからやっていますか?
実はバンドに必ず起こる人間同士の軋轢や、人前に出ることや、移動や、打ち上げなどにうんざりしていませんか?
ちょっとでもそう感じているなら、早めに別の道を模索した方がいいかもしれません。
そして、何か別のことで時間を忘れて毎日毎日没頭できることがあれば、そっちを追求した方が芽が出る可能性が高いです。
しかし、それが「なりたい自分」と違っていたら……
ここが悩み所でしょう。
「なりたい自分」と、「本当に自分に適しているポジション」は、えてして全く違っていたりします。
そして、それが違うということすら自分ではなかなか気づけません。
逆にいえば、そのギャップに気づき、「なりたい自分」よりも「自分に適したポジション」に目標を修正していった人がその道で成功していくのかもしれません。
ちなみに、僕の場合、活動を「自分に適したポジション」に修正した途端、一発で世間に知られるようになりました。
不思議なものです。
「なりたい自分」になろうといくら努力しても、世間からは見向きもされませんが、「自分に適したこと」をやり、それを自分にしかできないことまで昇華させると、急にリアクションが発生します。
それをお金に換えていくのはまた別の話なのですが。