今回はYAMAHAのPacifica(パシフィカ)というギターについて解説します。
Pacificaはヤマハが販売するギターの主力シリーズです。
現在PAC100、PAC200、PAC300、PAC600の4つのラインがあるようです。
PAC100
YAMAHA ( ヤマハ ) / Pacifica112VMX YNS エレキギターPACIFICA(パシフィカ)
【メーカーサイト】
ヤマハ | PACIFICA - エレキギター - PAC100 Series
PAC200
YAMAHA ( ヤマハ ) / Pacifica212VFM TBL エレキギターPACIFICA(パシフィカ)
【メーカーサイト】
ヤマハ | PACIFICA - エレキギター - PAC200 Series
PAC300
YAMAHA ( ヤマハ ) / Pacifica311H RM エレキギターPACIFICA(パシフィカ)
【メーカーサイト】
ヤマハ | PACIFICA - エレキギター - PAC300 Series
PAC600
YAMAHA ( ヤマハ ) / PAC612VIIFM IDB エレキギター PACIFICA(パシフィカ)
【メーカーサイト】
ヤマハ | PACIFICA - エレキギター - PAC600 Series
また、近年リニューアルされたREVSTARも話題となっています。
【メーカーサイト】
本記事では僕が実際に弾いたことのあるPacificaについてのみ書いています。
以前こちらの記事でも書きましたが、Pacificaは質が良すぎて初心者にはおすすめできません。
Pacificaは最初からアンサンブルの中でしっかりと抜ける音に設計されています。
しかも、フェンダー・ギブソンみたいに我の強い音ではなく、ちょうど歌の一歩後ろぐらいで綺麗になじんでくれるので、歌ものの製作やバックバンドをしている人からするとこんな楽なギターはありません。
また、Pacificaはどんなに無茶苦茶なピッキングをしてもいい音がします。
実際に試したのですが、本当にめちゃくちゃに弾いても音が悪くならないので驚きました。
さらにさらに、一番下の3万円台のPAC100シリーズでその音が出るので、間違いなくコスパ世界最強ギターと言えるでしょう。
「だったら間違いなく買いじゃん?」と思うかもしれませんが、個人的にはそこが問題だと考えます。
なぜかというと、Pacificaだと質が良すぎて弾き手が育たないからです。
楽器の音とは、弾き手の技で引き出すものです。
先輩やプロのギタリストのギターを弾かせてもらったとき、ぜんぜん同じ音が出なくて首を傾げたことが誰しもあるはずです。
また、いいとされているギターを弾いても全然いい音が出なくてがっかりしたという経験は誰しもあるでしょう。
そこで自分の腕が足りない、だからこのギターでいい音を出せるように頑張ろうと思えるのです。
このように、楽器がミュージシャンを育てるという側面があるのが音楽の面白く深いところです。
Pacificaはそうした楽器文化を完全に破壊してしまうほど圧倒的な質を持っています。
だからPacificaを使うのは危険なのです。
特にこれから真面目にギターと向き合おうとしている初心者には絶対におすすめしません。
ただし、以下の人は初心者でもPacificaを使っていいと思います。
・そもそもギタリストになりたいのではなく、音源製作の一環としてギターも弾けないといけないからやるだけ
・ギターという楽器を探究する気はない
・Pacifica以外のギターが弾けなくても別に構わない
・いろんな楽器をやってるのでギターだけに時間をかけていられない
・ギターでいい音を作るためにそこまでお金をかけられない
・歌もののバックしかやらない
・深みとかいらないから楽していい音が出たらラッキーw
こういったタイプのギタリストであれば、最初からPacificaを使ってもいいと思います。
ただ、ギタリストとしての成長はないと覚悟しておく必要がありますが。