ギターには大きく分けて、エレキ(エレクトリック)とアコギ(アコースティック)があります。
根本的な違いとしては、
・エレキ
アンプで音を増幅する
・アコギ
生音で演奏する
という点です。
ではエレキ、アコギそれぞれにどんなタイプのギターがあるでしょうか?
・エレキ
エレキギター
エレアコ(エレクトリック・アコースティックギター)
エレガット(エレクトリック・ガットギター)
・アコギ
アコギ(アコースティックギター)≒フォークギター
ガットギター≒クラシックギター
ここで「ん?」となった方も多いと思います。
アコギやガットギターは生で演奏する楽器のはずなのに、エレクトリック・アコースティック、エレクトリック・ガットギターなんてものがあるの???
それを理解するためには、先に知っておくことがあります。
一般的に、エレキギターにはピックアップという部品がついています。
写真ギター中央の弦の奥にある横長のパーツ(銀色の長方形のと黒い棒状の両方)がピックアップです。
他にもいろんな形のピックアップが存在します。
このピックアップが弦の振動を拾い、それを電気信号に変えてアンプに送って増幅します。
これがついていればアコギでもエレキ化することが可能となります。
つまり、エレアコやエレガットは、もともとアコギ・ガットだったギターをエレキ化したものです。
それを踏まえてギターの種類をご説明しましょう。
ちなみに、以下ご紹介するギターは特におすすめというわけではありません。
ただ単に例としてご紹介しているだけです。
全て廉価商品ですので、安いギターの参考にしてください。
一般的なエレキギターの例
PLAYTECH ( プレイテック ) / ST250 Rose Sonic Blue エレキギター
・構造
ピックアップで音を拾い、アンプに送って音を増幅したり加工したりできる。
・生音(アンプを使わない)
基本小さい。
やや大きな音が出るものもある。
・特徴
いろんな音が出せる。
関連機材がいっぱいある。
比較的弦が細くて押さえやすい。
一般的なアコギの例。
PLAYTECH(旧ZENN) ( プレイテックゼン ) / ZS18 OMタイプ
・構造
ボディが空洞になっており、そこで音を増幅させる。
アンプにつなぐことはできない。
・生音
大きい。ただし音量には限界がある。
・特徴
あたたかい音がする。
ボディが大きい。
エレキよりも弦が太くて押さえ辛い。
たまに「フォークギター」と呼ぶ人もいますが基本同じです。
一般的なエレアコの例。
YAMAHA ( ヤマハ ) / APX600 OBB エレクトリックアコースティックギター
・構造
楽器そのものはアコギと同じだが、ピックアップがついている(写真では見えない)ので、アンプにつないで音を増幅することができる。
・生音
アコギと同じ。
・特徴
生音で弾けばアコギと同じ。
アンプにつなげば音を増幅できたり、様々な音色が作れる。
弦を押さえた感じはアコギと同じ。
一般的なガットギター例。
・構造
ボディが空洞になっており、そこで音を増幅させる。
アンプにつなぐことはできない。
・生音
大きい。
・特徴
弦がナイロン製なので柔らかい音がする。
クラシックやフラメンコの演奏に使うことが多い。
比較的弾き辛い。
クラシックギターとも言います。
一般的なエレガットの例。
Ibanez ( アイバニーズ ) / GA30TCE-NT
・構造
楽器そのものはガットと同じだが、ピックアップがついているので、アンプにつないで音を増幅することができる。
・生音
ガットと同じ。
・特徴
生音で弾けばガットと同じ。
アンプにつなげば音を増幅できたり、様々な音色が作れる。
弦を押さえた感じはガットと同じ。
大体の人は初心者とはいえ、自分がエレキが弾きたいのかアコギがいいのかぐらいは分かると思います。
ただ、中にはそれすらも分からない人もいるでしょう。
そういった人はとりあえずエレキギターにしておくのがいいと思います。
その理由としては、
・弦が細いから押さえやすい
アコギの弦は太いので、押さえられずに挫折する人は多いです。
・騒音対策しやすい
エレキギターは生音が小さく、アンプに通してもヘッドホンで聴ける場合が多いので、アコギより騒音対策がしやすくなっています。
・対応できるジャンルが多い
アコギを使う音楽よりもエレキを使う音楽の方が相対的に多く、「これがやりたい」と見つかった音楽とエレキギターが合致している可能性が高いです。
最後に、昔から「アコギが弾ければエレキも弾ける、だからエレキが弾きたくても最初はアコギからはじめなさい」と言われていますが、これは嘘なので無視してください。
アコギとエレキは構造は似ていても全く異なる楽器です。
例えるならバレーとビーチバレー、サッカーとフットサルのようなものです。
「エレキがやりたければまずアコギから」というのは、「バレーがやりたかったらまずビーチバレーからやりなさい」と言ってるようなもんです。
バレーがやりたかったらバレーをやればいいし、エレキが弾きたければエレキを弾けばいいのです。