さて、ここまで長々と初心者向けにギターや機材について説明してきました。
いよいよここから購入編に入ります。
ギターをこれからはじめようと考えている方は参考にしてください。
僕自身の経験と、生徒さんにおすすめして実際に購入された経験などを踏まえてお話します。
何がおすすめかという話の前に、初心者が絶対に一本目で持つべきでないギターをご紹介します。
まあ極論すればどんなギターを買ってもいいんですが、特にこだわりがなく、ギターそのものがギター上達の妨げになってもらっては困るという人はぜひ参考にしてください。
ボディが逆Vの形をしたギター。
使っているギタリストも多いので、知っている、実は憧れているという人も多いかもしれません。
何を隠そう、実は僕がはじめて買ったギターがこのフライングVでした(黒歴史…)。
なんでこれがいけないかというと、座って弾きにくいからです。
逆Vのところに足をはさめば座って弾けなくもないですが、初心者がそんな特殊なポジションで弾くと間違いなく変なクセがついてしまいます。
ギターは絶対に立ってしか弾かないというのならいいかもしれませんが……
まあ一本目はやめといた方がいいでしょう。
【メーカーサイト】
YAMAHAのギターで、見ての通りボディがフレームのみになっています。
ボディフレームの半分が着脱式になっていて、場所をとらない設計となっています。
いろいろと便利そうでスタイリッシュに見えますが、ギターとしてはかなり特殊です。
特にギター(エレキ、アコギ)にとってボディはサウンドやプレイに本来欠かせないとても重要な部分なので、そこがごっそり空洞になっているというのはかなり違和感があります。
あれこれ弾いて最後にこのサイレントギターにたどり着いたとか、ツアー用に便利だからという理由があれば使ってもいいと思いますが、最初の一本にするのはやめておきましょう。
【メーカーサイト】
ヤイリとBIGINが開発した4弦ギター。
そもそも、これはギターではありません。
一五一会という楽器です。
もちろん一五一会奏者になりたければ最初からこれで問題ありませんが、ギタリストになりたければちゃんと6弦のギターを買いましょう。
【メーカーサイト】
90年代以降のニューメタルの台頭でもはや当たり前になった7弦ギター。
ふつうギターは6弦ですが、低音部にさらに一本足して7弦にしたもの。
その低音を使ってヘヴィなリフを演奏することが多いのが特徴です。
「どうしても7弦ギターが弾きたい」「7弦がないとやりたい音楽ができない」というのなら構いませんが、なんとなく「6弦より7弦あった方がいいんじゃね?」ぐらいに思っているのなら最初はやめておきましょう。
ちなみに、7弦あると当然ネックの幅が変わってくるので、フォームや演奏性も変わってきます。
また、7弦ギター用の弦が必要になってきます(今どきどこでも売ってるとは思いますが)。
最近は子供向けにミニギターが存在するようです。
【メーカーサイト】
【メーカーサイト】
ESP | GrassRoots Original Series | mini Series
【メーカーサイト】
Sonoran Mini With Bag | Acoustic Guitars
正直実物は見たことがないのですが、小さくて子供でも弾きやすいということは想像できます。
といっても、講師の経験上小学校4年生以上なら普通のギターでなんとか弾けると思います。
以前4年生の男の子が教室に来ていたことがありましたが、大人用のアコギをそれなりに弾いていました。
ましてや中学生以上なら女の子でも普通のギターで弾けます。
フェルナンデス社が開発したアンプ内蔵ギター。
はっきりいって、これはおもちゃです。
ちゃんとギターをはじめるつもりならやめておきましょう。
まあ、どうしてもZO-3に一目惚れして、これじゃなきゃやりたくない!というのならいいですが…
【メーカーサイト】
ZO-3 | FERNANDES OFFICIAL WEB SITE
フェンダージャパンのギターは、総じて作りが悪いです。
個人的にはいい評価を聞いたことがありません。
僕も一本持っていますが、音はぼんやり、さらにネックはしょっちゅう反るわ、スイッチは故障するわ、改造しても大して音変わんねーわでいいところがありません。
近年は値上がりもしているので、フェンジャ買うぐらいなら他のブランドかフェンダーメキシコにした方がいいと思います。
フェンダージャパンを一本目に買うといろいろめんどくさくてギターが嫌いになりそうな気がします。
【メーカーサイト】
Made in Japan Traditional | Fender
僕のフェンジャレビューはこちら。
正直初心者が間違って買うことはまずないと思いますが、仮にギターに100万200万余裕で出せるとしても一本目にヴィンテージはやめといた方がいいです。
まず、初心者にはヴィンテージの良さは分かりません。
せめて10年弾いてからにしましょう。
あと、ヴィンテージはある種遺産であり、次の世代に残す義務があるので、それ相応の扱いが必要となります。
初心者が粗雑な扱いをしてダメにしたり(まあヴィンテージは個体が強いので簡単にダメにはなりませんが)、気軽にパーツを交換して価値を下げるのはよくありません。
ヴィンテージはギターがちゃんと分かった上で持つべきです。