八幡謙介ギター教室in横浜講師のブログ

ギター講師八幡謙介がギターや音楽について綴るブログ。

ロックブルースが好きならルーサー・アリスンを聴こう


八幡謙介ギター教室in横浜

Apple Musicでブルースをあれこれ聴いていたら、知らないギタリストを発見しました。

ルーサー・アリスン(Luther Allison)です。

アルバムも多く、ブルース界にはしっかりと痕跡を残しているようですが、日本での知名度は低いようです。

僕もつい先日まで全く知りませんでした。

ルーサー・アリスン(Luther Allison)

https://en.wikipedia.org/wiki/Luther_Allison

1939年~1997年。

バディ・ガイ(1936年)と同世代ですね。

50年代からハウリン・ウルフやフレディ・キングらと共演していたようです。

デビューアルバムは1967年にリリースしています。

1979年にヨーロッパに移住、その後90年に帰国。

Apple Musicには帰国後の90年代のスタジオアルバムと、あとライブアルバムがいくつか。

古い音源はサブスクにはないのかもしれません。

来日も2度しているようです。

スタイル

晩年(90年代)のスタイルはロック、ポップス、ファンクなどをミックスさせたブルースで、SRVよりもモダンな印象。

コテコテのブルースが苦手な人でも聴きやすく、それでいてブルース色もしっかりと出ているので、コアなブルースファンも楽しめると思います。

初期の音源をまだ聴いていないのですが、たぶん元々はコテコテのブルースマンだったのでしょう。

晩年にロックやファンクなど、新しい音楽をしっかり吸収しているところを見ると、柔軟な人だったようです。

同世代のバディ・ガイもそうですしね。

サウンド

晩年のサウンドは、他のブルースギタリストよりも歪みがやや強めで、ロック寄りです。

ブルースは好きだけどあのペケペケしたクリーン/クランチサウンドが苦手という人にはうってつけだと思います。

僕は逆に強めに歪ませてブルースを弾く人が苦手なのですが、ルーサー・アリスンは受け入れられました。

ロック的な力強さとブルースのニュアンスが感じられる、なんとも絶妙なトーンです。

タッチもしっかり黒人的で、クセが感じられるけどコテコテすぎないというちょうどいい印象。

ロックギタリストは絶対好きだと思います。

なぜ無名なのか?

それにしても、こんなにいいギターを弾くのになんでここまで無名なんでしょう?

僕が知らなかっただけなんでしょうか?

アメリカでも名前を聞いたことなかったし、今までルーサー・アリスンのファンにも出会ったことはありません。

うーん、ざっと音源を聴いた上で想像すると、この人にしかないものがないからかもしれません。

ロックならもっと魅力的なギタリストが大勢いるし、どブルースはBBキングなど大御所と比較するとちょっと劣る、テクニックならSRVの方が上だし、ファンキーさはファンクアーティストに比べると足りないし、他ジャンルとのミックス具合もそこまでオリジナリティはない……

めちゃくちゃいいけど、残念ながら全てにおいて上位互換が存在するように思えます。

それでも続けていたらバディ・ガイのように唯一無二に昇華できたかもしれませんが、残念ながら57歳という若さで亡くなってしまいました。

そういった不運なところが逆に愛おしくなってしまい、個人的には推したいギタリストです。

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おすすめアルバム

おすすめはこちらのライブアルバム。

いつのライブかは知りませんが、めちゃくちゃ音がいいです。

エネルギーに満ちあふれていて、オーディエンスの熱気も感じられる良質なライブアルバムです。

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ルーサー・アリスン動画

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