昔から、ブルースについてある疑問がありました。
例えば歌だと、めちゃくちゃにシャウトしたり、声を歪ませたり、パワフルに歌うのが「ブルース」だとされています。
ジャニス・ジョップリンがその代表でしょうか。
ジャニスは中学の頃から聞いていましたが、なんかうっせー歌だなとずっと思っていて、今でもそう思っています。
ロックとかポップスとして捉えるとこういう歌手なんだなで納得できますが、果たしてこれが「ブルース」かと言われると疑問です。
ギターにしてもやたらとハードピッキングしたり、ブラッシングでそれっぽく弾いたり、ソロをこれでもかとテクニカルに弾きまくったりしてそれが「ブルース」だとするケースがありますが、なんか納得できませんでした。
で、最近改めてブルースを聴き直している中で、これぞ!というのがあったので貼っておきます。
@saltunas #guitarsongs #guitarsolos #buddyguy #hoochiecoochieman #bluesmasters ♬ orijinal ses - saltunas
この何でもない普通の感じ、頑張らない感じ、生活の苦しさが見える感じ(実際どうかは別)、諦めた感じ、ショー的でない感じ……これがブルースです。
まあ異論は山ほどあるでしょうが、個人的な話なので。
ちなみにオリジナルはこちら。
なんかこう、全然頑張ってない感じがしますよね。
一歩間違えればただ覇気のないお通夜みたいなライブになりますが、でも頑張っちゃうとロックになっていきます。
ブルースを目指す人はこのへんのジレンマを解決していかないとダメなんでしょうね。
とはいえ、ショー的なブルースが好きな人はそれでもいいし、テクニカルなブルースも今ではメインストリームです。
ブルースは本当に間口が広すぎて迷ってしまいますが、そこも魅力のひとつなのでしょう。
ぼくのおすすめブルースアルバムはこちら。
これ1枚でトラディショナル、モダン、ロック、ポップス、と全部入ってます。