*2023年9月改稿(赤で記載)
ここ数年、僕はギターに最適な湿度を年間を通じて探ってきました。
湿度計はいろいろ試しましたが、現在はドイツ製のTESTOというものを使っています。
レビューはこちら。
そんな中、ようやくギターにとっての最適な湿度がだいたいわかってきたので書いておきます。
ただし、以下は体感であり、ギターの状態を保証するものではありません。
また、湿度管理されていてもギターがクーラーの風が当たる場所にあったりするとネックに影響が出るので、総合的に判断して参考にしてください。
ギターの置き場所に関する記事はこちら。
まずおさらい。
ギターのネックは
- 湿度が高いと逆反り(ネックの中央が上がってくる)
- 湿度が低いと順反り(ネックの中央が下がってくる)
します。
その他ねじれなどもありますが、とりあえず上記だけで十分です。
では、上下で何度からネックが反ってくるのか?
上はわかりません。
なんでかというと、ネックが逆反りするほど部屋の湿度が上がった状態で過ごさないからです。
たぶん、70%越えたら反りはじめると思いますが、湿度70%の部屋にずっといるなんてことはまずありません。
だから、自室にギターを置いている場合、湿度の高さについてはあまり考えなくて結構です。
となると、大事なのは下です。
その前に、ギターはどういう状態なのかも考えてみましょう。
そのままの状態を仮に裸体と呼ぶことにします。
これが一番ダメージを食う状態。
ちょっと気を付けている人ならフレットガードを付けているでしょう。
また、ケース(ソフト/ハード)に保管している人もいると思います。
それぞれで耐えられる湿度が違ってきます。
では本題。
裸体のギターのネックが反る湿度は?
僕は50%未満で反りはじめると考えます。
50%でぎりぎりでしょう。
もちろんこれも、ゆっくりゆっくり下がっていって最終的に50%を切るのと、60%以上だった湿度が数秒でいきなり50%切るのとではダメージが違います。
とはいえ、そこまでシビアにギターの湿度管理なんてできないので、ざっくり50%未満で赤信号としておきます。
実はこの点がずっと不明で、1年以上かけて観察していました。
ネットではギターの最適な湿度は40%~50%というのが定説なので、間をとって45%程度がちょうどいいのかと思っていましたが、45%にもなるとフレットガードをしていてもネックは反ります。
恐らく、40%~50%というのは、ハードケースに入った状態で適切な湿度でしょう。
ハードケースに入れても適切ではありません。
以下、ギターの状態と適切な湿度を書いておきます。
何度も言いますが、あくまで自室にて個人的に観察した結果です。
鵜呑みにはしないでください。
65%以上 75%以上
湿度が高すぎる。ネックが逆反りしていく。
人にも不快なので自室ならそこまで湿度が上がることはあまりない。
ハードケースに入っていると意外と耐えてくれる。
65%~74%
やや湿度が高いがギターにとってはぎりぎりOKな範囲。
人間にとって不快なのでこの湿度をキープすることはあまりない。
55%~64%
裸体のギターに最適。念のためフレットガードをしておきたい。
できればケースに入れておくべき。
ただし、60%越えると人間が不快になってくる場合も。
50%~54%
やや乾燥気味。
要フレットガード。
ケースに入れておかないと順反りする可能性も。
人が過ごすのに気持ちいい。
49%以下
乾燥しすぎ。
フレットガードをして、できればケースに入れたい。
ネックが弱ければ間違いなく順反りしはじめる。
ちなみに、僕の部屋では湿度55%だとちょっと蒸す感じがし、50~54%ぐらいでちょうど、50%を切ると空気がサラサラして気持ちよくなりますが、乾燥してるなーという感じもします。
さすがにギターのために毎日不快な思いをするのは嫌なので、湿度は50%を基準としています。
ギターにとってはちょい乾燥している状態ですね。
その対策として、普段はクローゼットにギターを入れています。
その後、クーラーと除湿機の使い方で改善。
2023年以降は60%を基準に。
部屋の湿度低めが好きな人は、ギターをクローゼットで管理することをおすすめします。
フレットガードをしてクローゼットを締め切っておけば、湿度50%程度なら耐えられます。
湿度50%はギターをケースに入れてクローゼットにしまっても低い。
ちなみに、僕はギターハンガーを使って吊しています。
ギター同士がぶつかるのは100鈞DIYで防ぎます。
こうすることで低湿度対策にもなり、部屋もすっきりして一石二鳥です。