ギターは楽器です。
楽器は繊細なものなので、しっかりと管理しないとネックが反ったり故障や破損が起こります。
そこで今回は初心者向けに何に気を付けて管理したらいいかを書いておきます。
とりあえず3万円以下のギターなら何も気にしなくて結構です。
続けていればどうせ2~3年で買い換えるし、修理やメンテをして長く使うようなものではありません。
また、初心者のうちはめんどくさい管理やメンテをするよりもとにかく弾きまくる方が大事なので、気にせずガンガン使いましょう。
だいたい3万円以上あたりからある程度しっかりした管理が必要となります。
恐らく初心者用ギターよりは長く使うだろうし、また価格帯が低いほど不具合や故障も増えてきます。
しっかりと管理しながら弾いていけば、いい状態で長く弾けるはずです。
では肝心のギターの管理についてですが、大きく分けると次の二つになります。
・湿度管理
・傷、破損防止
以前もご説明しましたが、
ギターは湿度の変化によってネックが曲がります。
ネックが曲がると弾いたときにビビリが生じたり、場合によっては特定の箇所で音が出なくなることもあります。
極端な湿度の上下でヒビが入ったり、あるいはカビが生えてくることもあります。
また、ギターのパーツは意外ともろいものです。
僕自身、以前鞄をギターのネックにぶつけてフレットが裂けたことがあります。
プラスチック製のパーツなども破損しやすいし、木の部分も削れたり傷がつきやすいものです。
多少の傷なら味と捉えることはできても、フレットやブリッジの破損は修理が必要となります。
さて、管理不足でネックが反り、音が詰まったり大事なパーツが破損してしまったりすると、修理に出さないといけなくなります。
これが本当にめんどくさいのです。
まず、信頼できる修理屋を探すのがめんどくさい。
というか、初回は出してみないと分からないのでギャンブルになります。
信頼できるお店があったとして、修理に出すとだいたい2週間から1ヶ月、繁忙期は2ヶ月待ちなんてのもザラです。
1本しかギターを持っていないとその間何もできなくなります。
そして当然かかるのがお金。
安ければ数千円、大がかりな修理だと数万円することもあります。
3万4万のギターのためにこんなめんどくさいことをしたくなければ、日々ちょっとだけ気を付けるようにしましょう。
ではギターをどうやって管理すればいいのか?
湿度に関しては本ブログでもいろいろ研究した結果を書いているので読んでみてください。
ざっくり言うと、
・弾かない時間はケースにしまう
・クーラーが直接当たる場所にギターを置かない(ケースにしまってても)
・窓、ドアの近くにギターを置かない(ケースにしまってても)
・フレットガードを使う(下記参照)
・急激に湿度を上下させない
・湿度計を部屋に置いてチェック
これだけでネックの反り、傷防止に絶大な効果を発揮します。
ケースは最初からついていることがほとんどだし、フレットガードと湿度計で2千円程度です。
あとは日々ちょっとめんどくさいことをすれば、修理に出す回数はぐっと減り、数年に一回、あるいは0になるかもしれません。
ちなみに、ギターというのは不思議な楽器で、値段や価値が高くなればなるほど管理が不要になっていきます。
私見ですが、3万~20万までは上記の管理は必須です。
20万を超えたらギターによっては何もしなくても全くネックが動かないというものがあります。
いわゆる「当たり」というやつです。
また、ヴィンテージギターはどれもネックが強いのが特徴で、日本の気候でもほとんどネックに影響しません。
破損や傷などは他のギターと等しく弱いですが。
3万~20万までのギターを持っている人は全員ちゃんと管理した方がいいです。
20万以上のギターをお持ちの方は、季節の変わり目にギターの様子を観察しながらネックの強さ/弱さを見極めましょう。
最後に、ギターの恥ずかしい文化を述べておきます。
楽器という繊細なものを常時剥き出しで部屋に飾って喜んでいるのは、ミュージシャンの中でギタリストだけです。
ヴァイオリンなどの弦楽器、サックスやその他管楽器など、ほとんどの楽器奏者は自分の楽器をそんな雑に扱いません。
高温多湿な日本で楽器を剥き出しにして飾っている人に、楽器の質だのメンテナンスだのを語る資格はありません(徹底的に部屋の湿度管理をしているなら別)。
また、「大事なギター」を24時間剥き出しにしている人も本末転倒です。
ある程度お金をはたいて、愛着を持って弾いているギターなら最低限の管理はしましょう。
フレットガード
湿度計