前回、アドリブ(セッション)で事前に根回しするのをやめようと言いました。
では、「イントロは○小節で」「ここはオルタードテンションで」などの根回しをやめるとどうなるのか?
ひとつひとつのプレイに対して責任が生まれます。
例えば、何も決めずにイントロを出すとしましょう。
当然、共演者は何小節で入るのかわかりません(まあ、慣れればだいたい予測できますが)。
ですから、聴いただけで誰もが「ここから入るんだな」とわかるイントロを出さないといけないのです。
ソロも、聴いただけで「ああ、ここのセクションはこう弾きたいのか」、「なるほど、ここで盛り上げたいんだな」とわかるように弾く必要があります。
仮に思い通りの反応が得られなかったら、自分のプレイに説得力がなかったということがわかるので、それが次の課題となります。
このように、根回ししないことで自分のプレイに責任が生まれ、その責任を果たせているかどうかが浮き彫りになってくるのです。
もちろん、それはとても怖いことですが、上を目指すなら絶対に必要だと言えるでしょう。
アドリブ(セッション)をやるなら根回しで安易な成功を目指すのではなく、自分のプレイに責任を持つようにしましょう。
その責任が果たせているかどうかは、根回しなしでやらないとわからないのです。