*マークの出典は全て「SONG TO SOUL Room335/ラリー・カールトン」。リンクは記事末参照。
Room335ではキーボードソロの後にまたギターソロが来ます。
ここのコード進行はずっとイントロと同じです。
問題はサイズ。
同じコード進行が延々続くので、いったい何小節あるのか分からなくなってきます。
特にアドリブでソロを弾くとしたらロストしがちです。
まあセッションなんかだったらアドリブを好きなだけやってキューを出して終わりという風にもできますが、カラオケに合わせて原曲と同じサイズだけアドリブを行うのはけっこうしんどいです。
では原曲はこの長々としたソロの間、どうしているのでしょうか?
ギター以外をよく聴いてみると、どうやら以下の単位で演奏に変化をつけているようです。
最初の16小節
抑えめ。
イントロに近い。
そこから8小節(17~24小節)
16ビートを強調。
ハイハットの手数が多くなる。
キーボードのパターンが明らかに変わる。
そこから8小節(25~32小節)
ドラムがライドを使い始める。
ここはまだライドで遊んでいる感じ。
全体的なダイナミクスが大きくなる。
最後の8小節(33~40小節)
ライドが4分音符を刻む。
全体的な流れとしては40小節を16・16・8と3分割した感じとなっており、最後の8小節での規則的なライドの刻みがエンディングへのキューになっていると考えていいでしょう。
32小節は好きにやっておき、ライドの4分音符が聞こえたら『あと8小節だな』と理解して、エンディングに向けてソロの内容を整えていきましょう。
まあラリーのソロを弾くんであればこれらはあんまり考えなくてもいいかもしれませんが、楽曲の構造として知っておいて損はないと思います。
エンディングはブリッジと同じですが、ここはテーマ部同様3/4となっています。
気を抜くと間違えそうですね。
ラリーと同じソロを弾くならたぶん大丈夫ですが、アドリブの場合は直前の長々としたソロで忘れていることが多いです。
あと、地味に大事なのが最後の余韻。
オリジナルは曲が終わってもキラキラとした余韻がかなりしっかりと残されています。
難曲がようやく終わったとほっとしてさっさと切らずに、余韻をたっぷりと残しましょう。
最後の最後まで気が抜けない曲です。
*出典BS-TBS「SONG TO SOUL〜永遠の一曲〜」|「Room335」ラリー・カールトン