八幡謙介ギター教室in横浜講師のブログ

横浜のギター講師八幡謙介がギターや音楽について綴るブログ。

プロミュージシャンを目指す 19 ミュージシャンとして確実に行き詰まる人の特徴


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ミュージシャンとして必ず行き詰まる人たち

これまでプロアマ問わず、数え切れないほど音楽をやっている人と接してきましたが、あるレベルまで来ると必ず行き詰まり、そこから先に行けなくなって消えていく人達がいます。

「あるレベル」とは人によって違いますが、その人の限界がきたらそれ以上一歩も先に進めなくなってしまいます。

では、どういう人がそうなってしまうのか?

これは答えがはっきり出ています。

何か(誰か)を常にバカにしている人です。

ちゃんとした考えがあって批判したり、好き嫌いをはっきり言うといった程度なら特に問題ありません。

そうではなく、何の根拠もなく見下したり、自分を棚に上げてこき下ろしたりするのが好きで、口を開けばそういう話ばかりという人。

昔からそういう人はどこにでもいましたが、気がつけば名前を聞かなくなっていた、風の噂でやめたと知った、続けてはいるけど全く成長していない……と、見事に全員行き詰まっています。

 

ひとつ、一番酷い例を挙げてみましょう。

僕が17歳ぐらいの頃、年下でギターがうまいやつがいました。

といっても今考えれば田舎のギター教室で頭ひとつ抜けている程度だったのですが、そいつはまるで自分がギターで天下を取ったかのようにふるまい、パット・メセニーやラリー・カールトン、果てはコルトレーンの演奏ですらバカにして見下した発言をしていました。

もちろん現実には彼自身そんなレジェンドたちには足元にも及ばないのですが、当時の僕はなぜか彼の妄想にあてられてしまい、こいつは凄いんだと勘違いしていました。

とはいえ僕もバカではないので、しばらくすると「あ、こいつ痛いわ…」と分かってきたので距離を置くことにしました。

それからというもの、同じ地元にも関わらず、彼の話は誰の口からも全く聞くこともなく、活動している様子も伝わってこず、そうこうしているうちに僕は渡米し、それっきりまったく彼のことは分からなくなってしまいました。

 

とまあ、音楽を続けていればこんな人は掃いて捨てるほどいますが、全てにおいて共通しているのは人をバカにする、見下すという態度です。

 

もちろん、誰しもそういった態度や発言をしてしまうことはあります。

特にミュージシャンなりスポーツ選手なり、個の力で何者かになろうとする人は、そういった傾向があると言ってもいいでしょう。

僕もたくさんそういった発言をした記憶があります。

が、

どこかで違うと気づき、変わっていきました。

 

批判や好き嫌いは今も言います。

ですが、ただただ意味もなく何かをバカにするような発言はしないよう結構気をつけています。

そのおかげか、46歳の今でも成長できている実感はあります。

 

ではなぜ、何かをバカにして見下すと行き詰まってしまうのでしょう?

それは、今の自分のまま、何の努力も苦労もせず上に立った気になれるからです。

例えば上記のギタリストですが、彼は田舎のギター教室で頭一つ抜けているというだけにもかかわらず、自分がメセニーやカールトンよりも上だとなかば本気で妄想していました。

本気でそう思っていたらもう練習などしないでしょう。

田舎のギター教室で一番上手いというレベルで練習をやめたらもうそこで終わりです。

その間に回りはコツコツ練習し、音楽をリスペクトし、着実に実力をつけてすぐに彼を追い抜いていきます。

そうなるともう、下手なくせに発言だけはイタい人になってしまい、誰からも相手にされなくなっていきます。

そこから脱却するためにはまずアーティストにリスペクトを持つことですが、たぶん彼はそれができなかったのでしょう。

 

さて、これからプロを目指す人は、まず自分が誰かを見下す、バカにするといった発言をしないよう気をつけていきましょう。

また、そういった発言が多い人やグループに対しては心の中で距離を置いておくようにしましょう。

ちゃんとリスペクトを持って努力していればすぐに自分が彼らより先に行くことになるし、そうなったらもう交わることはないので。

 

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