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ドラマーのカウントはただタイムを出しているだけではない 


八幡謙介ギター教室in横浜

バンド経験者なら、ドラマーの「1234」のカウントで入るという経験は必ずしていると思います。

ただ、あれをただのカウント、クリックと同じだと思っている人はいませんか?

もしそうなら、まだまだ音楽経験が足りません。

あと、そういう考えはドラマーに失礼なので絶対に口外しないようにしましょう。

自分のカウントがクリック程度にしか理解されていないと知ったら、ドラマーさんはショックを受けて悲しむか、怒ってしまうでしょう。

 

じゃあドラマーのカウントって何なの?

タイムを出す以外に何があるの?

 

プロ水準で演奏できるドラマーは、カウントに楽曲のグルーヴ、ビート感、世界観を乗せています。

つまり、その曲のカウントをしているということです。

楽曲AならAという楽曲の世界観を詰め込んだカウント、楽曲BにはBという世界観のカウントをしています。

仮にそれらが全く同じテンポだったとしてもカウントは本質的に異なります(テンポだけは物理的に同じですが)。

ドラマーはそうやってバンドのメンバーに「この曲のテンポはこうで、世界観はこう、グルーヴはこんなだからね!さあ、行くよ!」と親切にも教えてくれているんです。

それをクリックと同じものだとしか思われなかったら、ミュージシャンとしてこんな悲しいことはないでしょう。

 

とはいえ、物理的あるいは音楽的に鳴っているのはスティックの音かシンバルの音です。

ということは、ドラム以外のプレイヤーはその中にドラマーが込めた音楽性やイメージを4発のシンプルな音で感得しないといけないということになります。

これができていないと、曲に入ったとたんドラマーが演奏を止め「そうじゃない」「それじゃできないよ」と言ったりします。

まあドラマーの立場が低い場合はそんなことは言えませんが。

逆のケースでいうと、上記のことが出来ないドラマーがカウントしたとき、他のメンバーから「それじゃ入れない」と文句を言われたりします。

これを言われたドラマーは、カウントがただのクリックになっているということです。

 

ドラマーのカウントに込められた何かを知りたい人は、一流のドラマーのカウントを片っ端から聴きあさりましょう。

一流ドラマーなら必ず「その曲のカウント」をしているはずです。

言い換えれば、カウントだけ聴いてもその曲に聞こえるということです。

 

音楽のこういったところがありありと分かってくると、ミュージシャンとして確実にひとつレベルが上がったといえるでしょう。