個人的にはジャズミュージシャンのアレな部分がいつも気になって仕方なく、このブログでもよく批判的に取り上げていますが、ロックはロックで結構頭固いなとも思います。
例えば、エアロスミスのWalk This Wayという楽曲。
元々はエアロスミスの楽曲ですが、1986年にRun DMCというヒップホップグループがカヴァーし、エアロスミスのスティーブン・タイラー(vo)とジョー・ペリー(vo)がレコーディングに参加しました。
今ではそちらのバージョンがスタンダードとなっています。
この曲は、ロックンロールバンドがヒップホップのグループとコラボした、たぶん一番最初のケースです。
ヒップホップ側の人たちはこのカヴァーを普通に「クール」だと認めているのですが、なぜかロック側からは猛反発が起こり、当時はこれでエアロを嫌いになった人も多かったそうな。
ヒップホップ出身の人にそのことを説明すると、驚いていました。
そもそも、ヒップホップはいろんな楽曲のパーツパーツを集めて作るものなので、何かと何かを混ぜることに全く抵抗がありません。
一方で、ロックは「混ぜる」ということに異常なほどの嫌悪感を覚え、しばしばヒステリーを起こします。
90年代のミクスチャー然り(バンドにDJを入れるとはけしからん!ヴォーカルがラップなんてもってのほか!てやつ)。
昨今のBABYMETAL論争(?)も、アイドルとメタルを混ぜたのがコアなロックファンの逆鱗に触れたのでしょう。
結局、ロックミュージシャンのマインドは、Walk This Way(カヴァー版)から30年経っても本質的には何も変わっていないようです。
そう考えると、ジャズミュージシャンは頭は柔らかいのかなと思えます。