初心者のうちはグルーヴというものがなかなか分からなかったりします。
既に感じているはずなのですが、それを整理して頭で理解しようとするからでしょう。
そうして、楽器をはじめて間もない人(といっても10年未満ぐらい)がよく陥る勘違いは、各ジャンルの特徴的なパターンをグルーヴだと捉えてしまうことです。
よくある例だと、ボサノバで使われるクラーベのパターン(カッカッカッというやつ)がボサノバのグルーヴだと思ったり、レゲエギターの「ウン・チャカ・ウンチャカ」がレゲエのグルーヴだと思ったり、ジャズではシンバルの「チーンチキチーンチキ」がスゥィングだと思ったり…
それらは単に、そのジャンル特有のパターンであり、グルーヴそのものではありません。
だから、そのパターンさえ使えばインスタントにそのグルーヴが体現できるというわけではないのです。
ジャズ未経験のドラマーがただ「チーンチキチーンチキ」と叩いてもジャズにはならないですからね。
ここからわかるように、グルーヴとはパターンの奥にあるものです。
ただ、ジャンル固有のパターンを使った方がグルーヴしやすくなるというだけです。
自分がパターンを演奏しているだけなのか、それとも(まだ弱くても)グルーヴしてきているのかを見極めるには、本物を聞いて自分と比べてみるのが一番でしょう。
もちろん、その違いがわかるまでにかなり時間がかかりますが…