70年代に大流行し、その後も度々リバイバルする音楽「ディスコ」。
僕の世代でもリアルタイムではないので、40代以下は知ってはいてもどこか掴み辛い音楽だと思います。
そこで今回はディスコのリズムの特徴について解説します。
実はこれ、めちゃくちゃ簡単でミュージシャンじゃなくても誰でも理解できます。
ではまずディスコの代表的な楽曲を貼っておきましょう。
全部共通した特徴が出ています。
聞きながら考えてみてください。
特にミュージシャンの人は分からないとちょっとまずいかもしれません……
Bee Gees「Stayin' Alive」
Earth, Wind & Fire「September」
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ABBA「Dancing Queen」
Kool & The Gang「Celebration」
CHIC「Le Freak」
さて、分かりましたか?
ディスコの特徴とは何なのか、それは……
4拍目で手拍子したくなるリズム
です。
聴いているとなんか「1・2・3・パン」としたくなる、これがディスコをディスコたらしめている最大の特徴です。
たったこれだけなんですが、これがあるとディスコ、ないとどこか他のジャンルの匂いがしてきます。
あと、強いていえばテンポですね。
ディスコの曲って今の感覚からするとかなりゆったりしていて、テンポ感が限定的なんですよね。
だいたいBPM=100~115ぐらいが相場なんじゃないでしょうか。
90になると遅すぎるし、120を越えると速いなと感じます。
Perfume「チョコレイトディスコ」
タイトルで「ディスコ」と謳っていますが、楽曲としてはディスコではありません。
AKB48「ハロウィン・ナイト」
ディスコっぽい演出がされていますが、これも楽曲としてはディスコではありません。
モーニング娘。「恋愛レボリューション21」
確かこの曲はプロデューサーのつんく氏がディスコを意識したと言っていたと記憶しています。
確かに、パーツパーツはディスコなんですが、テンポがどうしても速すぎます。
恐らくそこは分かっていて、あえて現代(2000年リリース)のテンポ感に合わせたのでしょう。
テンポを100ぐらいに落とせばコテコテのディスコになると思います。
近年最大のディスコ・リバイバル・ソングといえばBTSの「Dynamite」でしょう。
ややテンポは速めですが許容範囲ギリギリ。
聴いているとしっかりと4拍目に手拍子をいれたくなります。
また、妙に爽やかでどこか懐かしさがあり、ダサかっこいい感じもディスコっぽいですよね。
誰が作曲、アレンジしたか知りませんが、相当ディスコを熟知し、それをできるだけ保ちながら現代風に落とし込んでいる工夫がうかがえます。
2023年現在、ディスコはミュージシャンなら押さえておくべきクラシックミュージックという位置付けになっています。
J-POPにも形を変えて受け継がれているし(ディスコらしさはかなり薄れてはいるものの)、ディスコから派生した後のクラブミュージックは数え切れないほど存在するでしょう。
また、ディスコは単なる古くさい音楽ではなく、「Dynamite」のようにリバイバルヒットを生み出す力を持っています。
ミュージシャンを目指す人は本記事でディスコをディスコたらしめている要素をしっかりと理解しておきましょう。
特に作曲やアレンジをやる人は、4拍目に手拍子を入れたくなるようなビートを作ればかなりディスコっぽくなります。