*マークの出典は全て「SONG TO SOUL Room335/ラリー・カールトン」。リンクは記事末参照。
ではまず楽曲の全体構造から見ていきましょう。
既に知ってるよという方は飛ばしてください。
テーマ
イントロ1 8(小節、以下同)
Aメロ 14
ブリッジ1 4
サビ 15
ブリッジ2 4
ソロ1
ギターソロ(A~サビ)
ブリッジ2 4
キーボードソロ(A~サビ)
ブリッジ2 4
ソロ2
ギターソロ2 40
エンディング 3
書き出すとなんか難しそうですが、聴いていれば構成は自然と入って来るはずです。
ブリッジ1とエンディングは3/4となっているので気を付けましょう。
ギターソロ2はサイズがやたら長いのでいつエンディングに入るのか分からなくなりがちです。
ドラムをよく聞くとだいたい4小節ごとに微妙にパターンを変えてくれているはずです。
バンドでやる際は「ラスト4小節になったらこのパターンにする」などと決めてもらうと間違いにくくなります。
あるいはサイズ自体をもっと減らすか。
流れとしては、Aメロはチル、ブリッジがきっかけでギアを上げてサビでドライブし、イントロのパターンに戻ってまたチル……という感じです。
この辺も楽曲を素直に聴けば自然と理解できるはずです。
ソロは大きく分けて2部構成となっています。
ロック部
Aメロ、ブリッジ
ジャズ部
サビ
Aメロとブリッジは基本ペンタ一発で弾けます。
というか、そうした方がサビのジャジーなコード進行が映えます。
サビに関してはある程度ジャズの素養が必要になってきますが、そこにフュージョンのテイストも必須となるのでかなり難しいと思います。
ここもじっくり解説していきます。
この曲は大きく分けて2回転調しています。
イントロ、Aメロ:キーA
サビ:キーD
ただし、それぞれのキーが「Aです」「Dです」とはっきり主張しているのではなく、そこに他のキーの要素がブレンドされています。
この辺に関しては実際にコード進行やメロディ、ベースラインなどを見ながらじっくり解説していきます。
第1回で見たように、この曲がリリースされた1978年は空前のディスコブームまっただ中。
Room335もどこかディスコ的な16ビートが打ち出されています。
と同時にゴリゴリのディスコにはないロック的な力強さや疾走感も感じられます。
ビートに限った話でいうと、ロック6割、ディスコ4割ぐらいでしょうか。
そのロックの要素がハードロックやメタル的になるとやりすぎだし、ディスコとファンクを混同するとまたちょっと違ってきます。
ロック畑の人は一度70年代のディスコを聴き込んでみて、自分のビート感に上手くフュージョンさせてみましょう。
そうするとちょうどRoom335のビートになると思います、たぶん……
*出典BS-TBS「SONG TO SOUL〜永遠の一曲〜」|「Room335」ラリー・カールトン