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八幡謙介ギター教室


SONY MDR-M1STレビュー


八幡謙介ギター教室in横浜

以前持っていたSONYの定番モニターヘッドホンMDR-900STを売り、前から気になっていたこちらの新しいモデルを購入しました。

確か一度生徒さんが教室に持ってこられて「これで音楽聴いた感想を教えてください」と言われ、その時の印象がよかったのと、最近どうしてもヘッドホンでモニターする必要が出てきたので。

高かったんですが評判もいいので思い切ってポチ。

以下レビューしていきます。

本体

手元にMDR-900STがないので比較できませんが、MDR-M1STの方が軽い印象です。

あと、このようにヘッドホン部が開くようになっています。

地味に便利です。

コードは着脱式になっています。

MDR-900STは確か付いたままだったはず。

これも地味に助かります。

あと、ちょっと分かり辛いんですが、ヘッドホン側の端子の付け根がネジ式になっていて、ブスっと挿すだけじゃなくて付け根のネジを締めてケーブルをしっかり固定できるようになっています。

これにより何かにひっかけて突然コードが抜けるということがなくなりますね。

個人的にその経験はないんですが、恐らく現場の声でそうしたんでしょう。

 

 

サウンド

レビューなんかで言われている通り、ハイレゾの再現性が高く、特にローの質感は素晴らしいです。

いわゆるスーパーローなんかも潰れたり広がったりせず、しっかりと再現してくれます。

これもMDR-900STと比較できないのが残念ですが、恐らくそちらでは聞こえ方が全然違うと思います。

個人的にJ-POPはベースが拡散して締まりがないと認識していますが、そういった楽曲もこのMDR-M1STM1STで聴くとある程度輪郭が出てきて驚きました。

 

また、本機の素晴らしいところは、楽器の質感を見事に再現しているところです。

試しにガンズのAppetite for Destructionを何曲か聴いてみたんですが、

Appetite for Destruction (Clean)

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今まで聴いたことがないレベルでギターが聞こえてきました。

楽器そのもののサウンド、アンプのキャラクター、プレイのニュアンス、ダイナミクス、ツインギターの棲み分けなどなど、もう何十年も聴いてきた曲でもはじめて理解できたことがめちゃくちゃありました。

また、Billy Irishの「Bad Guy」を聴くと、『あーこの音はこうやってエフェクトかけてたのか』と音の処理の仕方が見える感じがしました。

youtu.be

解像度とよくいわれますが、本機に関してはなんか別の表現がしたくなるような音です。

単なるクリアさでもないし、定位も線を引いたような無機質さではないし、どこまでも音楽的だけどヘッドホンによる味付けは感じられず、かといってモニター的な無機質さもなく……

まあ簡単に言うとめっちゃいい音です。

無理して高いスピーカー買うぐらいならこれ買っといたほうがいいというのが2023年11月現在の僕の考えになりました。

 

 

空間処理が独特

また、本機で音楽を聴いていると、独特の空間に包まれている感じがしました。

定位というよりはもっと広くて立体的な空間を創造している印象です。

それがとても的確かつ心地よくて、気が付いたら音の中にひたっていました。

これはヘッドホンとしては初の体験ですね。

もちろんその空間はエンジニアが創ったものをできるだけ再現しようとしているようですが、そこに本機がそっと心地よさを足してあげている感じがあります。

その辺がリスニング向けとも言われる要因でしょう。

MDR-900STだったりテンモニのように完全に機材の意志を殺して再現に徹するというタイプのヘッドホンではありません。

向き不向き

結論から言うとMDR-M1STは80年代以降の音源に向いてます。

特に2015年以降ぐらいの音楽にドンピシャです。

近年の音楽を理解するにも、これから新時代の音を創作するにも絶対に持っておいた方がいいヘッドホンと言えるでしょう。

 

一方、残念ながらジャズ(往年の)は全然ダメでした。

なんか音が遠いし、再現する帯域や空間を間違っている感じがして全然楽しくありません。

ブルースも古いのはイマイチ。

たぶん、レコード音源には向かないのでしょう。

古いのが聴きたいとか、昔の音を再現したい人は絶対にやめといたほうがいいです。

リスニング向け?モニター向け?

これもレビューでよく書かれてある通り、ややリスニング向けのモニターヘッドホンという印象です。

CD音源や、近年の音はとても楽しめます。

一方でエンジニアさんがモニターヘッドホンとして使っても全然いいと思います。

たぶんこれだけじゃ確認できない音も多いでしょうが、今の音を作るのにはかなり役立つはずです。

贅沢な使い方ですが、ミックスの調整用に持っておいてもいいでしょう。

個人的にはCambridge audioで新しい音楽を聴くとやや物足りなかったり、再現が甘い音があるので、その辺は今後MDR-M1STで楽しみたいと思います。

 

 

MDR-M1STはミュージシャン向き

これは僕の見解ですが、このMDR-M1STはミュージシャン向けヘッドホンという感じがします。

というのは、楽器の質感やエフェクトのかかり具合がとてもよく分かるからです。

これで名盤の音を楽しんだり研究するもよし、自分の音作りの確認用にするもよし、ミックス用に使うもよし。

エンジニアよりもミュージシャンが重宝しそうな気がしました。

そこまで頭や耳は痛くならない

僕はヘッドホンやイヤホンをしているとすぐに耳や頭が痛くなるんですが、MDR-M1STだとそこまで痛くはなりませんでした。

時間は計っていませんが、30~40分ぐらいは平気でしたね。

楽しくてずっと聴いていました。

僕にしてはかなり長いほうです。

ヘッドホンになれてる人にはかなり楽な機種なんじゃないかと思います。

まとめ

まとめると、

 

・CD以降の音源向き、特に近年の音源

・レコード音源は不向き

・リスニングも楽しい

・バキバキのモニター用ではない

・楽器の質感、エフェクトのかかり具合などが分かりやすい

・ローの再現度がやばい

・疲れにくい

・扱いやすい

 

モニター寄りのヘッドホンを探している人にはかなりおすすめです。

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MDR-M1STレビュー動画

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