八幡謙介ギター教室in横浜講師のブログ

ギター講師八幡謙介がギターや音楽について綴るブログ。

コード進行は作者の意図を想像することに意義がある


八幡謙介ギター教室in横浜

コード進行を勉強している人は多いと思います。

作曲やアレンジには必須ですし、アドリブなんかをやる場合もコード進行は理解できていないといけません。

また、コードを取るのが趣味という人もいるでしょう。

では皆さんは、コード進行の何を勉強しているのでしょうか?

理論との整合性?

理論からはみ出したところ?

コードの種類やテンションの使い方?

メロディとの兼ね合い……

確かにそれらも重要ですが、僕がコード進行を教える場合は、必ず作者の意図を想像します。

なぜ作者はこの流れでここにこのコードを置いたのか?

なぜ作者はここで転調したのか?

なぜ作者はこのコードの次にこのコードを置いたのか?

厳密に言えばコード一個一個にちゃんと意図があります。

もちろんその意図を答え合わせすることはほぼ不可能だし、最終的に誰がそのコードを指示したのか(作曲者、アレンジャー、プロデューサー)も分かりません。

ただ、メジャー作品であればだいたいその意図を想像することは可能です。

個人的にはそこまで想像しないとコード進行を勉強する意味はないと思っています。

もちろんコード進行のサンプルを集めたり、トリッキーな動きに感心したり、それらを自作の曲に生かすことは可能です。

しかしそれだけでは単に記号の扱いを覚えただけです。

音楽は科学ではありません、芸術です。

記号の奥にある何かを感得してはじめてコード進行を芸術として理解していると言っていいでしょう。

逆に、コード進行を記号の集積としてしか捉えていない人は、まだ音楽を学んでいるとは言えません。

問題は、そうしたコード進行の奥にあるものを専門学校や音大では教えていないということです。

プロになるために音楽を教える機関が音楽の一番大事なところを教えていないという点において、僕は音大や専門学校の存在には懐疑的です。

 

いずれにせよ、コード進行を学ぶなら、全体あるいは部分から色、匂い、感情、景色、ドラマ、想いなどなどをどれだけつかみ取れるかが勝負です。

それがひとつも分からないという方は、残念ながらまだ音楽を学んではいないと理解しましょう。

詳しく知りたい方は教室まで。

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