譜面が一通り書け、それを人に渡す場合は一度清書しておくべきです。
その際のちょっとしたコツをお教えします。
人に渡す場合コピーを取るので、オリジナルは鉛筆(シャーペン)で書いたものでいいと考える人もいるかもしれません。
まあそれがダメなわけではないのですが、色々考えるとやはりオリジナルの譜面は清書して保管しておいたほうがいいと思います。
まず、鉛筆(シャーペン)書きのままだと擦れたりにじんだりして全てが台無しになる可能性があります。
また、鉛筆(シャーペン)書きだとコピーすると線が細くて読みにくいことも多々あります。
ですので、保管と読みやすさという点で清書はしておくべきでしょう。
清書は鉛筆(シャーペン)でした上に書いてもいいんですが、後に修正する可能性があるのなら鉛筆(シャーペン)書きは残しておき、別途譜面に清書していきましょう。
そして修正する際は一度オリジナルで書いてみて確認してから改めて清書しましょう。
まあちょっとぐらいなら清書した譜面に書き足したりできますが。
清書をボールペンで行うのはNGです。
線が細すぎるからです。
こちらはボールペンで書いた譜面。
実物はそこそこ濃い線だったんですが、写メを撮ると薄くなってちょっと心許ない感じがします。
コピーでもたぶん同じでしょう。
こちらはやや太めのサインペンで清書した譜面。
線がしっかりと濃く残っていて読みやすいのが分かります。
ちょっとしたことですが、これだけで譜面の読みやすさが全然変わってくるので、ぜひ実践してみてください。
さらにサインペンの有効性について検証してみましょう。
仮にコードを五線の中に書くとしましょう。
ボールペンだと若干五線に負けている感じがします。
また、B-と書いたとき「-」の記号がやや五線にまぎれてしまい読み辛いことがあります。
今回はそうでもないですが、もっと細い線だったり、印刷が薄かったりするとさらに読み辛くなります。
サインペンだと五線よりも確実に太いのでまぎれることはありません。
また、今回「マリーゴールド」では書いていませんが、音符を書くときもサインペンの方がクロタマが塗りつぶしやすかったりと便利です。
サインペンのデメリットとしては、調号がやや不格好になるところでしょうか。
サインペンだと線が太いのでちょっとはみ出した感じになってしまいます。
それが気になるなら調号やト音記号だけボールペンにするなど書き分けてもいいでしょう。
意外に思うかもしれませんが、実はこういったことは音大や専門学校では教えていません。
僕も音大で「清書はサインペンで」なんで教わったことはありません。
ジャズミュージシャン時代にあれこれ工夫して到達した結果です。
だから音大出たばっかの人の譜面の方が意外と読みにくかったりもします(譜面としては正しいけど実践的ではない)。
実践的な譜面が書きたければ現場で揉まれるのが一番ですね。