ではまずAセクションを完成させましょう。
前回イントロを段の真ん中で切ってAセクションから段落を変えることをご説明しました。
そこからAセクション、いわゆるAメロが16小節続きます。
コードを取ってみると、8小節の全く同じパターンが2回繰り返されていることが分かりました。
ここで繰り返し記号を使ってみましょう。
繰り返しの始点にこの記号、
終点にこの記号を用います。
これで挟まれた範囲を1回繰り返すという指示になります。
挿入すると以下のようになります。
こうすることによりAメロをわざわざ16小節書く必要がなくなり、譜面がコンパクトになります。
譜面がコンパクトになると、その分ページが減るので譜面を見ながらの演奏がしやすくなります。
一方で、繰り返し記号はロストの原因にもなりやすいので、ある種の親切心から繰り返しをあえて使わないという選択肢もあります。
そうすると次のようになります。
この場合リニアに進んで行くだけなので読みやすさは向上しますが、たぶんプロの人は『Aの後半同じじゃん……だったら繰り返し記号使えよ』と思うはずです。
そこら辺は、譜面を誰に渡すのかで臨機応変に書き方を変えましょう。
Aセクションの終わりは二重線を書きます。
Bセクションは4小節。
特に変わったことはありません。
セクション記号を書き、最後の小節を二重線にしておけばそれでOKです。
サビに入りますが、ここは譜面上はCセクションとなります。
□に「サビ」と書くのはやめておきましょう。
さて、Cセクションは16小節で、またまた8小節の繰り返しになります。
ここでまずAセクションとCセクションを、繰り返し記号を使わずに書いてみましょう。
すると、2ページになりました。
さて、これをよしとするかどうかは微妙なところです。
繰り返し記号をAセクションとCセクションで使えばサビ終わりまでを1ページ内に収められます(譜面は12段)。
ただ、続きを書いていけばどっちにしても2ページ目には必ず突入するでしょう。
個人的には繰り返しを使ってCセクションの終わりまでを1ページ目に収めた方がプレイヤーは気持ちよく読める気がします。
ページが変わった頭にセクションの終わりが来ているとなんかチグハグな感じがしますからね。
ということで全体を書き直してみましょう。
AセクションとCセクションに繰り返し記号を使うことで1ページ(9段)にまとめることができました。
やはりこちらの方が読みやすいと感じます。