日本製ギターとして世界的に認知度が高いのがアイバニーズです。
ハイテク系ギタリストや、ジャズギタリストにも人気が高く、演奏性を重視した現代的なソリッドギターや、伝統的なフルアコ、セミアコなども製造するパフォーマンスの高いメーカーです。
価格帯も初心者に手が届きやすいものから高級ラインまで幅広く、長年にわたってギターファンの信頼を得ています。
【公式サイト】
もともとは星野楽器が製造するギターブランド。
その星野楽器が輸入していたギターの制作者の名前がサルバトール・イバニェスという方だったそうな。
その後イバニェス氏から商標を買い取り、「Ibanez」ブランドが誕生。
「イバニーズ」と呼ぶ人もいるが、現在は「アイバニーズ」が正式な読み方。
アイバニーズは1980年代にスティーヴ・ヴァイと契約し、シグニチャーモデルを発表。
その後ポール・ギルバートなどのハイテクギタリストらと次々契約し、90年代以降のミクスチャー、ラウドロック系ギタリストにも愛用され、ギターシーンに定着していった。
また、ジャズギタリストのパット・メセニー、ジョン・スコフィールドなども愛用し、ジャズの世界でも定評がある。
僕も過去にフルアコ1本、ソリッド1本を持っていたことがありますが、なんといっても特徴は弾きやすさです。
ネックが薄く、ジョイント部も手がひっかからないよう削られていて、フレットも押さえやすいものが使用されているモデルが多いので、フェンダーのストラトのような独特の弾き辛さがありません。
私見ですが、アイバニーズのギターはかなり丈夫で壊れにくい気がします。
フルアコは10年以上メンテしなくても何の問題もありませんでした。
アイバニーズが壊れやすいということは聞いたことがありません。
弾きやすくて壊れにくい、まるで日本車のようなクオリティがアメリカ人に受けるのもうなずけます。
サウンドはいい意味で個性が薄く、ミュージシャン色に染まってくれるギターです。
アイバニーズのソリッドギターは、どちらかというとヘヴィな音楽に向いています。
メタラーを目指すならほぼアイバニーズ一択といってもいいでしょう。
7弦ギターも比較的安価で販売されています。
Ibanezの7弦ギター
Ibanez ( アイバニーズ ) / GRG7221QA-TKS 7弦ギター
【メーカーサイト】
GRG7221QA | Gio | ELECTRIC GUITARS | PRODUCTS | Ibanez guitars - アイバニーズ
オーソドックスなロックやポップスをやりたければたぶん他のメーカーの方が向いていると思います。
アイバニーズのフルアコ、セミアコは定評がありますが、好みは分かれると思います。
ギター自体の個性が薄いので、弾き手にしっかりとした個性がないと本当に無味乾燥な音しか出ません。
アイバニーズのソリッドギターでメタルをやるならアンプやエフェクターでいくらでも個性を作ることはできますが、クリーンでジャズを弾く場合、相当に弾き手の力量が試されるのではないかと思います。
その点ギブソンなどはギター自体にしっかりとした個性があるので、それを引き出してやればいい音になってくれます。
Ibanezのフルアコ
Ibanez ( アイバニーズ ) / AG95QA-DBS
【メーカーサイト】
AG95QA | AG | HOLLOW BODIES | PRODUCTS | Ibanez guitars - アイバニーズ
使ってみると分かりますが、アイバニーズのギターはある種スポーツカーに似ています。
だからハイテク系のギタリストはこぞってアイバニーズを使います。
しかし、アイバニーズの弾きやすさに慣れきってしまうと他のギター、特に古参のフェンダーやギブソンが異常に弾き辛く感じてしまうかもしれません。
一生アイバニーズのみで音楽活動をするのならいいかもしれませんが、継続していれば音の好みやジャンルも変わってきます。
アイバニーズから他のギターに乗り換えたとき、最初は苦労するかもしれません。