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ギターソロ不要論と、60年代にロックに駆逐されたジャズを比較すると面白い


八幡謙介ギター教室in横浜

昨今、ギターソロ不要論が台頭しており、個人的に面白い時代になってきたなと思います。

僕自身ギタリストですが、こうした現象を悲観していません。

ギターソロが求められていないのならバッキングで仕事すりゃいいだけです。

ギターソロが求められていないというだけでギターが求められていないわけではないので。

ただ間違いないのは、これからエレキギター冬の時代が到来するということです。

このブログで何度も言っているように、エレキギターが王様である時代は終わりました。

 

そこでふと、60年代のジャズシーンと対比してみるとなんか面白いなと思えてきました。

ジャズという音楽は50年代に隆盛を極め、60年代のロックの台頭と共に衰退がはじまり、それ以降一度も音楽シーンのトップに浮上することはありませんでした。

これは単に流行が終わったというだけではありません。

音楽をとりまく様々な環境(演奏場所、リスナーの規模、PA技術、音楽ビジネス)の変化や社会情勢の変化を、伝統的なジャズの文化が受け止めきれなかったからです。

どうやら今、それと同じ現象がロックギターに起きているようです。

かつてはギターのために音楽が存在し、誰もがギターソロを待ちわびながら楽曲を聴いていたのが、今では邪魔とされ、スキップされる対象となりつつあります。

スマホの台頭でコンテンツが日々増え続け、一人の人間が持つ可処分時間が圧迫されていることが要因でしょう。

tiktokerやYOUTUBERが個人の少ない可処分時間に入り込むために日々研究し、コンテンツを進化させている時代に、ギターソロなどという30年40年前の形式を悠長に踏襲していたら、そりゃスキップされるのは当たり前です。

 

ただ、60年代のジャズと違うところは、ロックという存在そのものが不要とされてはいないということです。

ロックも衰退してはいるんでしょうが、さすがにロックそのものが不要になっているとは思えません。

ただ、ギターソロがもういらんというだけです。

ですから、ロックギタリストは、かつてのジャズミュージシャンのように他のジャンルにすり寄っていく必要はなく、ロックギタリストのままで時代に合わせていけば生き残れるのではないかと思います。