八幡謙介ギター教室in横浜講師のブログ

ギター講師八幡謙介がギターや音楽について綴るブログ。

Champion20レビュー


八幡謙介ギター教室in横浜

横浜ギター教室のギターレッスンではずっとRoland Blues Cubeを使っていました。

チャンネルはひとつですが、インプットがふたつあるので、それを僕と生徒さんで共有し、レッスンしています。

ただ、それだとそれぞれのヴォリュームが干渉してちょっとめんどくさいときがあります。

例えば片方がギターのヴォリュームを絞ると、もう一方のヴォリュームも少し下がってしまいます。

ちょっとしたことではあるんですが、ストレスに感じることも。

しかしアンプは場所を取るのでおいそれと新しいものを買うこともできないし、今のアンプを売って2チャンネルのものを買うのもお金が…

とあれこれ考えていると、ちょうどいいのが見つかりました。 

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Fenderの一番小さいサイズのアンプです。

いわゆる小型アンプではないですが、スピーカー一発なのでサイズも小ぶり。

昔同じサイズのを持ってたんですが、それはもっとシンプルで、こちらのChampion20はかなりモダンになっています。

 

 

気になるChampion20のサウンドは?

まず、普通に音太いです。

ちゃんとFenderの音してるのもさすが。

ただ、歪みやエフェクトからデジタル臭さが出ているので、そこが気になる方には向いていません。

後で説明しますが、「TWEED」チャンネルに「GAIN」少なめの設定でクリーンで使えばちゃんとFenderの音になるので、それだけのために買っても損ではないと思います。

では細かい機能を見ていきましょう。

 

本機には「VOICE」という聞き慣れないツマミが存在します。

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これは単純に、アンプシミュレーターをツマミに落とし込んだものです。

この「VOICE」をいじってアンプの種類が変えられます。

大きく分けて「TWEED」「BLACK PANEL」「BRITISH」「METAL」の4種類があり、それぞれの中でまた3種類ずつプリセットがあります。

音は名前から想像出来る通りです。

ざっくり分けると、「TWEED」と「BLACK PANEL」がクリーン、クランチ用、「BRITISH」と「METAL」がさらに強い歪み用です。

まあ歪みは最初から期待していなくて、予想通り使えません。

「BLACK PANEL」はまあまあ。

「TWEED」は当たりです。

特に二つ目と三つ目のちょっとクランチに近いプリセット。

これだけでも買った価値はありました。

ただし「TWEED」も「GAIN」を上げてアンプの歪みを増していくとデジタル臭さが出てくるので、基本クリーンとして使う必要があると思います。

 

 

エフェクターはクソです。

外部から好きなのつなぎましょう。 

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AUXとPHONE端子が付いてます。

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大音量出せない人には嬉しい機能ですね。

個人的にはあんまり使わないかな。

さすがにこの値段でUSB端子はついてません。 

 

 

総じていらんもんがわんさかついてますが、「TWEED」チャンネル+クリーンの音だけはちゃんとFenderな音でびっくりしました。

久々にFenderソリッドステートアンプの実力を見せてもらった気がします。

生徒さん用に買ったんですが、自分でも使おうと思いました。

手軽にFenderの音が欲しい、Fenderアンプを研究したいけどでかいのは無理!って人はChampion20は買いだと思います。

アンシミュだけじゃなくできるだけ本物に近いFenderサウンドに触れたい、でも高いのは買えないしでかいアンプも嫌!という人はこれ買っとけばかなり欲求は満たされます。

もちろん真空管のでかいのとは本質的には違いますが、このChampion20でもFenderアンプのあの布をピーンって張ってパンパン叩いたような乾いた音は出ますから。

 

実は以前から気になっていたアンプがあります。

FenderのTone Masterシリーズです。

Twin Reverb、Deluxe Reverbといった往年の名機をソリッドステート(トランジスタ)にして再リリースしたものです。

最初は鼻で笑ってましたが、Champion20がこんなにいいと、Tone Masterシリーズも馬鹿には出来ないのではないかと……。

あと、真空管より結構安いし。
Blues Cubeを売ってTone Masterに変える日も近いかもしれません。

 

追記

k-yahata.hatenablog.com