八幡謙介ギター教室in横浜講師のブログ

ギター講師八幡謙介がギターや音楽について綴るブログ。

八幡謙介ギター教室in横浜
「一般コース」「プロ養成コース」
初心者/プロ志望対応
リンクをクリックしてHPをチェック!


最新刊「エレキギターの新常識」予約受付中


KINDLEにて8月1日刊行!予約はこちらから


カテゴリ一覧

【連載中】
プロミュージシャンを目指す

【ジャズ】
はじめてのジャズ
ジャズギターがつまらない理由
ジャズに人が集まらない理由
ジャズのアドリブをやってみよう
ジャズ、ブルース、アドリブ

【ギター、機材関連】
ギター
ヴィンスト2経年変化報告
ギターの管理
ピックアップ
エフェクター
アンプシミュレーター
ギターの改造、リペア
機材

【奏法、フォーム、練習】
ピッキング
運指、フィンガリング
ギターの奏法、練習

【解説等】
コード進行、ヴォイシング
ギター初心者がこれからギターをはじめるために
譜面の書き方
ROOM335解説

【歌、歌詞】
歌詞解説
歌、ヴォーカル

【オーディオ】
オーディオ
はじめてのオーディオ

【音楽】
3曲で分かるバンド/アーティスト
表現、創作、プロ
オススメの音楽、音楽ドキュメンタリー
音楽全般
音楽関連ニュース
講師演奏動画
アイドル
バンドクラッシャーの見分け方
日本人と西洋音楽

【その他】
人間、社会
雑談
八幡謙介ギター教室


ギターのレンジの広さを測る方法


八幡謙介ギター教室in横浜
前回の記事

k-yahata.hatenablog.com

まとめると、

 

  • ギターの音のレンジが広くても、結局イコライザーで削ることになる。
  • ヴィンテージはレンジが狭い(必要な範囲しか出ない)
  • レンジを広くしているのはその方が売れるから

 

かなりざっくりいうと、レンジが狭いギターの方が楽器としての質がいいということになります。

じゃあそのレンジをどう測ればいいのか?

これはめちゃくちゃ簡単で初心者でも、ギターが全然弾けなくてもできます。

特殊な器具も要りません。

 

まず前提として、一般的なアンプ(分からなかったらRoandのJCシリーズ)につなぎ、ハイ・ミッド・ローをそれぞれ真ん中ぐらいにセッティングします。

サウンドはクリーンにしましょう。

単純に、アンプでサウンドに特徴を付けないということです。

次にギターをつないで1弦を押さえます。

ポジションはどこでもいいですが、強いていえば3~12フレットあたりが分かりやすいでしょう。

そして、かなり強めに弾きます。

ここで耳に痛い音がすれば、そのギターはレンジが広いです。

逆に、どんなに強く弾いてもある程度のまろやかさがキープできていればレンジは狭い=楽器として質が高い、となります。

極論すればこれだけでOKです。 

 

ローも知りたいという方は、6弦の低い位置を押さえて(0~5Fあたり)強く弾きます。

このとき、ずーんと響くような音がすればやはりレンジが広いです。

逆に、そこまで響かずある程度キレがある感じだとレンジが狭い=いいギターとなります。

さらにローは、ブヨブヨした感じがあったらNG、これがなければいいギターです。 

 

自分でレンジが測れるようになると、どんなメリットがあるのでしょうか?

まず、売り手に騙されなくなります。

前回書きましたが(冒頭リンク参照)、ギターのサウンドのレンジを広く取るのは、売りたいためです。

レンジが広くても結局ミックスで削るし、質が良いとされるヴィンテージギターはレンジの狭さに特徴があります。

私見ですが、ギターは質が落ちるほどレンジが広くなる印象があります。

レンジの広さで印象をよくすれば売れるというデータがあるのでしょう。

レンジが測れるとそういった策略(?)に騙されなくなります。

 

世の中には自称「現代のヴィンテージ」を謳っているギターがたくさんあります。

ヴィンテージを完全再現! とか、50年後にはヴィンテージの音になっている……などなど。

そういったギターを弾いてみて、レンジが広ければ一発アウトです。

なぜなら、ヴィンテージはレンジが狭いので。

レンジを測れるとそんなうたい文句にだまされなくなります。

ジャパンヴィンテージとかネオヴィンテージ(80年代ぐらいのギターを指すのか?)についても同じです。

レンジが広い=ギターとして質が劣る=ヴィンテージ(上質なもの)ではない、ということです。 

 

また、現行ギターでもかなりヴィンテージに近いレンジ感を持つ個体もあります。

自分でレンジが測れるとそういった掘り出し物を見つけやすくなるはずです。

ヴィンテージギターについてはこちらを参照。

k-yahata.hatenablog.com

個人的に、レンジの広さを悪としていますが、最終的には好みです。

耳に痛いハイや、腹に響くローが欲しい人はそういうギターを使えばいいだけです。

ただ、ギターという楽器の音楽的な役割を追求していくと、結局そんなにきついハイも、太いローもいらないという結論になるのですが…。