先日、横浜ギター教室の生徒さんがSGを持ってこられました。
僕が言うヴィンテージの特徴が出てるような気がするので一度弾いてほしいと。
実際、弾いてみるとかなり多くの点でヴィンテージの特徴が出ていました。
ではヴィンテージギターの特徴をおさらいしてみましょう。
以前ブログでヴィンテージギターに見られる6つの特徴を述べました。
- レンジの狭さ
- ピッキングへの耐性
- ソフトピッキングへのレスポンス
- 木の感じ
- 乾燥度
- スタッカート
詳しくはこちらを参照(ちょっと書き方が違っているところもありますが)。
生徒さんのSGは、
- レンジの狭さ
- ピッキングへの耐性
- ソフトピッキングへのレスポンス
- スタッカート
このあたりまではしっかりと持ち合わせていました。
特に、ハムバッカーなのに強く弾いても全然暴れないところはかなりヴィンテージに近いと感じられます。
また、ソフトピッキングしたときのレスポンスもなかなかうっとりするものでした。
スタッカートはやや切れているけどもう一歩二歩といったところ。
ただ、木の感じや乾燥度は物足りない気がしました。
とはいえ、現行でもここまで仕上がっているギターがあるというのは新たな驚きです。
もしかしたらあと30年ぐらいしたらこのギターがいいところまでいくのかなーと思うとちょっとワクワクします。
また、別の生徒さんは上記をレクチャーした後、楽器屋さんで現代のヴィンテージと謳われるギターをわざわざ弾きにいったそうですが、僕が提唱するヴィンテージの特徴がひとつもなかったと言っていました。
ハイはキンキンするしローは暴れるし、スタッカートも全然出ないとか。
まあそれはそれとして、ヴィンテージギターの特徴を正しく知るとギターへの認識が完全に変わります。
また、ヴィンテージを謳っている現行ギターを自分の耳できっちりと判別できるようになります。
実際にヴィンテージを買うときにも役に立つし、SGの生徒さんのようにヴィンテージに近い現行モデルを掘り当てることもできるようになるでしょう。
もしかしたら、僕が言うヴィンテージギターの特徴はヴィンテージギターのバイヤーさんにも役に立つのではないかと思っています。
まあその道のプロの方ですからもう知ってるよと言われるかもしれませんが……。
ただ、不思議なのはこのヴィンテージギターの特徴は誰からも聞いたことがないんですよね。
楽器店のヴィンテージギターレビューというと「鳴りが」とか「枯れた音で」「渋みが」「貫禄が」といまいちピンと来ないふわふわした言葉しか聞かない気がします。
一方で、 プレイヤーの人は感覚で判断しているので、やっぱりピンと来ない表現が多い。
そこで、ヴィンテージギターの特徴を誰でも理解できるようにまとめて言語化するという作業は意義があると思います。