「ギターを弾くと手首や指が痛くなってくる」
これは横浜ギター教室では定番のご相談です。
といっても教室では治療のようなことは一切いたしません。
ギターのフォームを矯正するだけです。
僕が考案したピッキング、フィンガリング(運指)のフォームに矯正していくことで、手首や指などの痛みは自然と出なくなります。
もう数え切れない人をそうやって治してきました
さて、今回はそのフォームではなく、手首や指が痛くなる原因をご説明します。
ギターを弾いていて、手首や指が痛くなってくる原因は……前腕にあります。
手首にしろ指にしろ、前腕の筋肉で動かしています。
その前腕の筋肉が固まってくることで故障が起こります。
もちろん医学的にはもっと複雑なことが起こっているのでしょうが、ミュージシャンとしてはこの程度の認識で十分です。
前腕が固まることで手首や指に痛みが出てきます。
ということは、前腕を固めないようにすればそれが緩和されていきます。
つまり、前腕が固まらない(酷使しない、疲労が残らない)弾き方をすれば、手首や指などに痛みが出ないようになるということです。
まだそういった症状がない人も、既に痛みが出ている人も同じです。
前腕が固まらないフォームを覚えれば、そこから先よっぽどのことがない限り手首や指の故障は起こらないし、既にそうなっている人は徐々に痛みが出なくなっていきます。
ではそのフォームは?
……それはここでは書き切れないので興味のある方は教室までお越し下さい。
ギターの練習では、つい指先のことだけ考えてしまうことが多いです。
しかし、実際はピッキングも運指も指先だけで行っているのではありません。
例えばコードは手首、前腕、上腕、全てのバランスで押さえます。
指先しか見ていないと、手首や前腕の位置が不自然となり、その結果前腕の筋肉に不要な緊張を引き起こしているということが多々あります。
そんなことを毎日やっているとそりゃ故障も起こります。
かといって、ギターを弾くために解剖学を一から勉強する必要もありません。
そこまでしなくても、「このコードのときに手首をこれぐらいの角度にすると押さえやすくなる」とか「ピッキングは前腕をこの位置にして親指をこう使うと楽になる」などなど、楽で効果的なフォームを体感的に覚えていけばいいのです。
もちろん自分で探してもいいし、そういったことに詳しい人に習いにいくのもいいでしょう。
個人的には、ギターを弾いていて痛みが出るからといって、整形外科や整体、鍼灸院などに通院するのはあんまりおすすめしません。
なぜかというと、それらはいずれも対処療法だからです。
痛みが激しくて日常生活に支障をきたすレベルなら別ですが、そこまででないなら通院よりもフォームの矯正に時間とお金を費やしたほうが賢明です。
フォームを矯正することで痛みの対処と同時に予防もできるようになります。
もちろん痛みだけでなく、演奏にも良い影響があることは間違いありません。
ギターを弾いていて痛みが出ることを根本的に治すには、ギターの弾き方を根本的に治すしかありません。