横浜ギター教室のレッスンにて、生徒さんがお持ちのヴィンテージGIBSON ES-335を弾かせてもらいました。
以前ヴィンテージのストラトを弾いたときも感じたことですが、ヴィンテージギターは基本、弾き手がかなり頑張らないといい音しません。
GIBSON ES-335もそうでした。
「弾き手が頑張る」を説明するのは難しいのですが、そのギターでいい音を出すためのあらゆる努力をしないといい音がしない、という感じです。
ギターのタイプが違ってもその点は変わらないので、そこがヴィンテージの特徴なのでしょう。
また今回は、ハムバッカーで僕のつくった新しいピッキングがどこまで通用するかという点を試してみました。
というのは、新しいピッキングはストラトで作ってきたので、もしかしたらハムではハム用に修正を加えないといけないのかと考えていました。
ただ、手元にはそんなにたくさんのギターがないので、ときどき生徒さんのギターを弾かせてもらって色々試したりしています。
結論からすると、今回弾いたビンテージの335はストラトと全く同じ弾き方でOKでした。
というか、そうでないといい音がしなかったです。
ただしヴィンテージだからというのはあります。
現行の335でこの新しいピッキングをすると、ギャンギャンいいすぎたり、音が潰れたりします(だから新しいピッキングはハムに合わないと思っていた)。
まあ、結局それがそのギターの持っている本質(悪い部分)なんでしょう。
僕の新しいピッキングは、そのギターの本質を暴くという性質も持っているようです。
それがわかっただけで大収穫でした。
今後はそういう触れ込みで教えていきたいと思います。
では改めてヴィンテージギターは必要なのか? 何がそんなに凄いのか? というお話をします。
ヴィンテージのニーズは、絶対にその(年代の)楽器じゃないと出せない音があることです。
そして、その楽器じゃないと成立しない音楽が世の中には存在します。
分かりやすいところでいうと、レニー・クラヴィッツの音楽はヴィンテージ機材じゃないと絶対に表現できません。
なので、彼は山のようにヴィンテージ機材を揃えたのでしょう。
ただ、そのためにはヴィンテージをきちんと弾きこなさなくてはならず、そのための労力が必要となります。
これはなかなかしんどいことです。
単なるテクニックや単なる合理的なフォームだけではなく、その楽器が本来持っているであろう音を探りながら弾き方を模索しなければいけないので。
ざっくり言うと、ギター歴20年でプロ活動している人ぐらいじゃないと無理でしょう。
とはいえ、ヴィンテージでなくても成立する音楽であれば、ヴィンテージなんて使う必要は全くありません。
プロに少なからずいるアンチヴィンテージの人は、自分の音楽に必要ないというだけでしょう。
サウンドとして必要なければ高い金出してそんなめんどくさい楽器なんて持たないに越したことはありません。
ヴィンテージに憧れている人は、まずいい音楽を聴き、いい音を知ることです。
と同時に、楽器のポテンシャルを引き出すためのピッキングを模索してみましょう。
まあその点は教室に来てもらえたら誰にでもお教えしますが。
やり方は1回でだいたいわかります。
習得は早くて数ヶ月ぐらいです。