作家やアレンジャーを目指している生徒さんに薦めているイヤトレ法があります。
それは、カラオケトラックを聞くことです。
多くのCDにヴォーカルを抜いたカラオケ用のトラックが収録されています。
これを聞き込むのです。
ヴォーカルが抜けているだけでバックの音はかなり鮮明に聞こえるようになります。
それを聞いていると、「ああ、ここでストリングスがこう入って」とか、「こんな効果音が使われていたのか」とか、色々な発見があります。
ベースラインやギターのサウンドなども聞きやすくなっています。
そうしてカラオケトラックを聞く練習をしていると、奥に埋もれた音を聞く訓練になり、改めてヴォーカルありのものを聞いても、ヴォーカルに捕らわれずにいろんな音を同時に聞くことができるようになってきます。
まあカラオケがついているCDは、たいていアイドルとかアニソンとかだったりするので、好みでないという方も多いのでしょうが、そういった楽曲も制作しているのはちゃんとしたプロなので、偏見を捨てて勉強のつもりで聞いてみましょう。
きっと何か発見があるはずです。
また、初心者の方はリスニング環境をちょいちょい変えてみるべきでしょう。
いつも同じスピーカーで、同じ状態、同じ位置から聴いていると、サウンドに偏見ができてしまいます。
同じ音源でも場所、機材、スピーカーの位置などでサウンドは変化します。
ですから安物でいいのでスピーカーをいくつか持っておくとか(できればモニタースピーカーを一台)、ちょいちょいスピーカーの位置を変えてみるとか、ipodのイヤホンを数種類使い分けてみるなど、変化を持たせましょう。
こういうのもイヤートレーニングの一種だと僕は思います。
で、最後に僕がいつもこのブログや横浜のギター教室で言っていることを。
毎日音楽漬けの方は、週1日は耳のオフを作りましょう。
オフの日は楽器を弾かない、音楽を聴かない。
そうすると、その間に頭が整理されて今まで聞いていた音楽やサウンドを脳が処理してくれます。
騙されたと思ってぜひ実行してみてください。