八幡謙介ギター教室in横浜講師のブログ

ギター講師八幡謙介がギターや音楽について綴るブログ。

アーティスト・クリエイターが応援されたいのにしてもらえない理由


八幡謙介ギター教室in横浜

今現在アーティストやクリエイターになるために頑張っている、だから応援してほしい、でもなかなか応援してもらえない……

そういう状況の人は多いのではないでしょうか?

そうした人たちは、得てして「応援」と「励まし」を取り違えていて、無意識のうちに励ましてもらおうとしている気がします。

そうすると「励まし」も「応援」もしてもらえません。

以下、まずは「応援」とはなんぞやということを考察し、それと「励まし」の違いを認識し、最後に正しく応援してもらえる方法を提案します。

人はなぜ応援するのか?

世の中は応援で溢れています。

スポーツや試験などはもちろん、近年ではアーティストのファンであることを「応援する」と当たり前に言うようになってきました。

90年代や2000年初頭にはまだなかった概念だったと記憶します。

「推す」も応援する行為を指した言葉ですよね。

 

では人はなぜ誰かを応援するのでしょうか?

なぜ生活に疲れ、経済的にも困窮し、あるいは人生に絶望したような人たちがスポーツや芸能でキラキラと輝くセレブになけなしのお金と体力を惜しみもなく使うことができるのでしょう?

結論から言うと、対象からエネルギーをもらえるからです。

そもそもそういった応援するためのエネルギー自体も対象からもらったものです。

だから疲れていても人は人を応援できるんです。

この対象と自分に起こるエネルギー循環に高揚したり、楽しんだり、時には落胆したり怒ったりする……それが応援です。

ここで大事なのは、あくまで対象からのエネルギー供給が前提であり、それが応援の原動力になるということです。

応援が多大なエネルギーを消費する割に意外と疲れないどころか逆にすればするほど元気になるのは、そうしたエネルギー源が存在するからです。

励ましとは何か?

一方、「励まし」について考えてみましょう。

励ましを受ける者はエネルギーを持っていません。

だからこそ誰かに無条件で励まされてエネルギーをチャージする必要があるのです。

また、励ます者はエネルギーを相手からもらえないので、最初からある程度保持している必要があります。

それが枯渇してきた場合、自分でどこかから調達・充填しなくてはなりません。

「励ます」という行為が思いのほか疲れるのは、これが原因です。

だから人はなかなか他人を励ますことができません。

応援してほしいならまずエネルギーを出せ

この時点で自分が応援してもらえない理由が分かった人もいると思います。

そう、あなたが応援してもらえないのは、あなたから発するエネルギーが足りないからです。

つまり、あなたはあつかましくも赤の他人に無償で励ましてもらおうとしているのです。

 

人は自分になにもしてくれない(エネルギーをくれない)誰だか分からない人を励ますほど余裕を持っていません。

また、心や生活に余裕があってもそういう人のために自分のエネルギーを使って何かをしたいとは思いません。

一方、この人の活動を見ていると元気になれる、ポジティヴになれる、笑える、泣ける……など何かをもらえた場合は、自分に余裕がなくても、身を削って応援してくれる人が現れます。

月収ウン百万のYOUTUBERや配信者に月収20万のファンが数万円の投げ銭をしている……というジョークがありますが、それを実行するファンは狂人でも変人でもありません。

それに値するものを対象から貰ったから返しているだけです。

 

一生懸命活動しているのに応援してもらえないと嘆いているアーティスト・クリエイター志望の人は、単純にその一生懸命が足りません。

もちろん自分なりに一生懸命やっているつもりなのでしょうが、まだまだ他人に届いていない、響いていないレベルだということです。

とりあえずそのもうひとつふたつ上の一生懸命をやったら、まだ何者でもない人でも応援者はちらほら現れるのではないかと思います。

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