ヴィンストが届いたとき、恐らく10の弦が張られていました。
1弦が0.10から始まるゲージです。
さすがに太すぎてすぐに09に張り替えました。
ただ、他のギターは08を張っており、ヴィンスト2はフレットもヴィンテージ仕様で押さえ辛いので、しばらく09でネックを慣らしてから08に換えようと思っていました。
そこから2週間ぐらい経ち、軽くネックが反ったので調整ついでに08弦を張ることにしました。
08弦で弾いたとき、いろんな意味で驚きでした。
まず、音が全然違います。
僕はこれまで、弦のゲージによって音はそんなに変わらないよという立場を取ってきたのですが、今回はあまりの変化に『うわ……これ、どうしようかな…』と悩んでしまいました。
芯の太さはあまり変わらないのですが、シルエットの太さは明らかに消えて細くなりました。
また、08だと強いピッキングに対して弦がやや耐えきれなくて暴れる感じも出ています。
これ自体は好みなので良い悪いというものではありません。
ただ個人的にはこのヴィンスト2で出したい音ではないですね。
あと、08だとクシュっとしたちょっとこもったような90年代っぽい音になります。
これも僕がほしい音ではありません。
このままスプリングハンガーを締めて音に張りを出すか、いや、弦が落ち着いてくるまで待とうか、落ち着いたらピックアップ調整をして……
あれこれ考えながら弾いていて、どうしても我慢できそうになかったので、結局すぐに09弦にまた張り替えました。
09弦に戻すと、シルエットの太さが急に出て、強いピッキングでの音の暴れも落ち着きました。
つい先日までのヴィンスト2のいい音がします。
どうやらヴィンスト2は弦のゲージでかなり音が変わるようです。
しばらくメインで使っていたヴィンスト1は、弦を08にしてもそこまで違わなかったはずです。
他のギターでも今回のヴィンスト2ほど顕著に音が変わることはありませんでした。
まあどっちかというと09の方がいいかなというギターはありましたが。
今回明らかに音が変わった理由はふたつ考えられます。
1、ヴィンスト2がそういうギターだから
ヴィンスト2が弦のゲージに対して敏感なギターだから。
まあ、そういうギターもあるでしょう。
アコギなんかは種類によっては同じようなギターがありそうです。
2、自分のピッキングが変わったから
僕のピッキングは2021年末に出版した「ギタリスト身体論3」にて完成しています。
ですので、2022年以降フォームは全く変えていません。
といっても人間が行うことなので、自分でも気づけないほどの変化は否定できません。
もしかしたらここ数ヶ月とかで何か変化があったのかもしれません。
そのピッキングが弦のゲージの違いを明確にしているとも考えられます。
さて、この謎を解明するためには、ヴィンスト1(メイプル指板)に09弦を張ってみるのが一番手っ取り早いはずです。
今まではヴィンスト1に08を張って普通に弾いていたし、確か去年ぐらいに試しに09を張って『あんま変わらんし弾きにくいだけ』とすぐに08に戻した記憶があります。
改めてヴィンスト1に09を張って驚くほどサウンドに変化があったなら、恐らく僕のピッキングが変わったということでしょう。
なにもなければヴィンスト2が弦のゲージに敏感だということになります。
また試してみてご報告します。