八幡謙介ギター教室in横浜講師のブログ

ギター講師八幡謙介がギターや音楽について綴るブログ。

長谷川良品氏の動画を観てアイドルについて分かったこと


八幡謙介ギター教室in横浜

最近、元放送作家の長谷川良品氏の動画をよく観ています。

豊富な経験と冷静かつ公平な視点をベースに、見事な論理構成でメディア関連の出来事や裏側を解説しており、メディア論・メディア暴露系としてはほぼ唯一観るに値するチャンネルだと思っています。

個人的には「街録チャンネル」のような露悪性がないところが、精神的にしっかりTVから離れられている方だとお見受けします。

(「街録チャンネル」の露悪性は古き悪きTVそのものな気がして胸焼けがする…)

 

さて、先日こちらの動画を観て思ったことがあります。

youtu.be

本題はサムネの通りです。

内容をかいつまんで説明すると、あるライターがテレビ局からの資料制作の依頼が来た。

仕事依頼なのでギャラの交渉などを行ったところ返信がピタっと止んだ。

その後ライター仲間から「テレビからこんな依頼が来たんだけど、一緒にやらない?」と打診されたが、それが先日自分にも来た依頼だった。

しかもライター仲間の方には最初からギャラの提示があった。

最初に依頼されていたライターさんは怒り心頭で本件を告発、後にテレビ局が謝罪した。

……なぜこのようなことが起こるのかを解説した動画です。

長谷川氏はテレビ局が「(制作サイドが)グリップしやすい」「めんどくさくなさそうな」人を選ぶ習性があるからだとしています。

逆に「グリップしにくい」「なんかめんどくさそう」な人間は徹底的に排除されるのだとか。

動画の内容はこうした事実を元にしたテレビ批判で終了しています。

以下は、個人的に想像を膨らませただけです。

 

 

この動画を観て、ようやくアイドルとテレビの親和性が理解できました。

アイドルがやたらといろんなテレビに呼ばれるのは、華やかさの演出、若くて無知な女を一席用意しているだけ、業界の力学などなどかと思っていたのですが、上記動画を観て単にアイドルという存在がグリップしやすくてめんどくさくないからだとようやく理解できました。

確かに、アイドルって上の意向には絶対に逆らわないし、たぶんそう教育されているから、テレビとしてはこんなに使いやすい人材はないのでしょう。

そもそもアイドルが独立した音楽ジャンルとしてではなくテレビとの親和性から生まれた文化であることを考えるとある意味当然かもしれません。

恐らくこれはアイドルだけではなく、芸人やテレビ文化人、コメンテーター、キャスターなども同じで、グリップしやすくてめんどくさくない人間が起用され、人気を博していくものだと考えられます。

ただ、芸人やテレビ文化人はテレビとの関わりでそうなっていくのに対し、アイドルは存在自体が最初からグリップしやすくてめんどくさくないように教育されているという点で、生粋のテレビ芸者だと言えるでしょう。

実際、そこから少しでも脱線したアイドルはすぐに干されるようです。

僕が推していた元AKB48の田野優花ちゃんは、バラエティ向きの性格だったにも関わらず、「収録でちょっと態度悪くしたらすぐ呼ばれなくなった」と何かで暴露していました。

これこそ正にグリップし辛そうでなんかめんどくさそうだからオファーしないという一例でしょう。

 

テレビ文化人やコメンテーターは本業もあるからいいとして、まだ年端もいかない何も出来ない少女をテレビ用にある意味洗脳し、テレビに都合の良いロボットに仕立て挙げ、それを大人が消費するという文化は冷静に観れば醜悪です。

一方で、子供とはいえ女の子はしたたかなので、それを分かってある意味利用しているという側面もあるでしょう。

大人(テレビ)にグリップされ、粉々にされてしまうアイドルもいれば、大人の傲慢さを十分理解し、そのグリップをなんとかずらし、あるいはすり抜けて生き抜いていくアイドルもいます。

いずれにせよ、そこにはかなさと美しさを感じるので、やはりアイドルは応援したくなってしまいます。