僕が子供の頃はギターといえば男の子の楽器でした。
しかし昨今では女性も当たり前に弾くし、Youtubeなどでは小学生ぐらいのの女の子がハイテクギターを披露しているものもあります(一応言っておくと、そんなのばっかり見ているわけではありません)。
ギターをやってみたいけど、女の子がやるのは変かな?と思っている人はぜんぜん大丈夫なので気持ちがあるうちにはじめてみるべきです。
ということで、今回はギターをこれから始めてみたいという女性が知っておくべきことを書いておきます。
ギターとネイルは水と油のような存在です。
左手はほんのちょっとでも爪が伸びたら弦が押さえられなくなってしまいます。
ですからネイルが趣味という女性は残念ながらギターは弾けません。
爪を短く切った状態でもできるネイルアートみたいなのはOKだと思いますが。
余談ですが、ギャルでギタリストという人がいないのはネイルができないせいだと僕は思っています。
ギターにはそれぞれ重さがあって、中には男性でも重いと感じ敬遠するものもあります。
それはレスポールというタイプのギターです。
ロックでは定番のギターですが、これを使っている人は等しく重さに苦しめられます。
それ以外にも同じタイプのギターでも木の質によって重さが変わるので、「重たいギターを持ち運ぶのは嫌だな」と思っている人は一度楽器屋で持たせてもらって確認しましょう。
ちなみに、僕が知っているかぎり女性のレスポール率はとても高く、「重たいのによく使ってるなー」と変に感心します。
丸っこいフォルムが可愛いからでしょうか?
一昔前ならYUI、今ならあいみょんに憧れてアコギをはじめる女性は結構いると思います。
その際気を付けて欲しいのは、アコギはボディがでかいということです。
特に、持ったときの厚みはかなりあります。
写真や動画で観たらある程度わかると思いますが、実際にはメーカーごとに大きさが違っています。
まあ中学生以上なら手が届かないということはないと思いますが、ネットで買って思ったより大きくて弾き辛かったということもあり得ます。
アコギを始めたい場合はできれば一度楽器屋さんで持たせてもらったほうがいいでしょう。
これは僕が何度も言っていることですが、ギターの上達と握力・手の大きさは全く関係ありません。
手が小さければ小さいなりの弾き方があるし、ギターと握力は何の関係もありません(これもまた初心者シリーズで詳しく書きます)。
もちろん体が小さいのも関係ありません。
ですので、そこを気にしてギターをはじめるのをためらっている人は、さっさと一歩踏み出しましょう。
あと、手が小さいなりの弾き方をちゃんと教えてくれる講師を探しましょう。
ギター人口は今でも男性の方が圧倒的に多いので、ギター関連のアイテムは、機材はもちろんケースやストラップなど、ほとんど男性向きに作られています。
ですので、可愛いものというのは基本ありません。
どれを見てもゴツゴツギラギラしてたり、おっさんくさかったり、基本男の子~おじさん向けのデザインばかりです。
まあ中には女の子向けのものもあるのかもしれませんが、ギターをはじめる場合、「可愛い」は一切期待しない方がいいでしょう。
これは僕の経験から言えることですが、髪が耳にかかっていると、音が遮断されて膜が張ったような聞こえ方になります。
女性の場合小さい頃からそうしていると当たり前になっているから気づかないと思いますが、ギターや他の楽器を演奏するときは、基本耳は出した方がいいです。
これは僕の持論ですが、女性の方がギターは上達しやすいです。
なぜかというと、そもそも力が弱いのと、力ずくで何かしようとする人が少ないからです。
なので、脱力の仕方をちゃんと教えると女性の方が早く上達していきます。
男性はどうしても力ずくでという意識が抜けにくいので、脱力の習得がやや難しい傾向にあります。
まあそれもその人次第なのですが。
ただ、これは脱力をちゃんと教わった場合に限ります。
女性が力ずくでギターを弾こうとするとかなり大変になると思います。
女性はギターが上達しやすい反面、腱鞘炎にもなりやすい傾向があります。
腱鞘炎を回避するためには、脱力した合理的なフォームが不可欠です。
怪我をしないためにも、女性の方ほど正しいフォームを習得することが必要だと僕は考えます。
あと、ギターで発症した腱鞘炎は病院に行っても治りません。
ギターの奏法を改善しなければ一時的に治まってもまた発症します。
逆にギターの奏法を改善すれば腱鞘炎は一発で出なくなります。
個人的に、男女問わず腱鞘炎で悩んでいる方を一発で治したことは何度となくあります(フォーム改善で)。
そもそも、フォームがちゃんとしていれば趣味レベルではまず腱鞘炎にはなりません。
このブログで何度となく、これからギターは衰退していくと述べてきました。
改めて考えれば、「マッチョなギター」が衰退していくと言い換えてもいいかもしれません。
ゴリゴリのリフ、自己主張全開のギターソロ、大雑把なコードワーク、攻撃的なサウンド……。
改めて考えると、どれも非常に男性的です。
しかし、それらは既に衰退の兆しを見せており、今後ギターはアンサンブルの中で地味に仕事をする伴奏楽器になっていくことは間違いありません。
そのときに女性的な協調性や繊細さが重宝するということも想像できます。
これからの女性ギタリストは、「男に勝つ!」ではなく、女性らしさを発揮することで活躍の場が増えるのではないかと僕は考えます。