ではここで、簡単なエレキギターの歴史をご紹介します。
楽器そのものの歴史というよりは、エレキギター文化がどのように発展・衰退していったかを述べています。
また、各年代を代表するギタリストを挙げています。
全体的に超初心者向けなのでご了承ください。
さらに詳しく知りたい人はご自分で調べてください。
エレキギター誕生。
誰が発明したかは諸説あるらしい。
ジャズギタリストのチャーリー・クリスチャンがエレキギターを使用し、ジャズシーンで活躍。
1941年の録音も残っています。
エレキギターの録音としてはたぶん最古のもの。
まだロックはありません。
40年代を代表するギタリスト
現代にも残る代表的なギターが誕生。
ちなみに、リンクは現代の製品でヴィンテージではありません。
フェンダー・テレキャスター(ブロードキャスター) 1951年誕生
ギブソン・レスポール 1952年誕生
フェンダー・ストラトキャスター 1954年誕生
それぞれマイナーチェンジなどしつつも、原型は発表当時と同じです。
いかに当時のエレキギターの完成度が高かったかがうかがえます。
音楽はジャズ全盛期ですがロックが徐々に台頭してきます。
50年代を代表するギタリスト
ロックが世界的に大流行し、ついにエレキギターの時代が幕開けとなります。
現代的なエレキギターのルーツは60年代にあると思っていいでしょう。
今で言う「クラシックロック」はだいたいこの年代のもの。
また、現在ウン100万円で取引されるヴィンテージギターと呼ばれるギターのほとんどは60年代までのものです。
60年代は正にギター黄金時代です。
60年代を代表するギタリスト
ロックが若者の文化として世界的に定着。
様々な派生ジャンルも登場します。
70年代は60年代の熱狂をそのまま受け継いでいる感じ。
ただ、楽器としてのギターの質は落ち始めます。
ヴィンテージ市場でも70年代のギターは桁が一つ下がります。
70年代を代表するギタリスト
メタル全盛期。
ロックはより過激になり、髪を染め、化粧をし、退廃的かつ悪魔的なイメージのバンドが流行します。
また、エレキギターに技術革新が起こり、ギターのテクニックが大幅に向上した時代でもあります。
現代におけるハイテクギターの原型はほぼ80年代に生まれました。
一方でこの年代の楽器としてのエレキギターは最悪、80年代のギターがいいという人は少なくともプロには一人もいないでしょう。
80年代を代表するギタリスト
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グランジやオルタナティヴと呼ばれるシンプルでメランコリックな音楽が流行。
80年代までのロック全てを駆逐し、それらを過去のものとしてしまいました。
ギターは突如として、テクニックを見せつけるものからコードをジャカジャカかき鳴らす楽器に様変わりし、ハイテクぎターはあっという間にメインストリームからアンダーグラウンドに追いやられてしまいました。
一方、楽器としてのギターは国産メーカーのアイバニーズやESPが80年代後半から業績を伸ばしたり、一部ではこの時期のギブソンが当たりだという人もいます。
90年代を代表するギタリスト
世界的にヒップホップが流行し、ギターミュージックとしてはラップとロックを融合したニューメタルが90年代後半から台頭。
ギターはヘヴィなリフを奏でるための楽器として生まれ変わっていきます。
また、インターネットが普及し、音楽のあり方や人々の日常生活が急激に変化していきます。
SNS、動画投稿サイト、音源投稿サイトなどが生まれ、コンテンツを発表する場や、コンテンツそのものも変化していきます。
そうした変化の中でエレキギターが存在意義を見失いはじめた時代と言えるかもしれません。
2000年代を代表するギタリスト
DTMの普及、SNS・動画投稿サイトの流行に乗り、テクニカルギターが再燃します。
高度な演奏テクニックを持ったアマチュアがクローズアップされ、ネット上で人気を博します。
一方で有名ギタリストもネット活動を開始し、プロとアマチュアの垣根がなくなっていきます。
ギターは世界的に衰退の兆しを見せ、新しいギターヒーローはかつてほど登場しなくなりました。
2010年代のおすすめギターミュージック、ギターアルバムを挙げろと言われても何も出てきません。
2010年代を代表するギタリスト
なし
本格的なギター暗黒時代の幕開け
若者はギターソロを飛ばして音楽を聞く傾向に。
かつてのギターヒーロー、レジェンドたちは軒並み高齢化。
一方でギター界を背負って立つ新しいギターヒーローも出て来ない(一部で崇拝される人はちらほら)。
ギターはかつての伴奏楽器としての役割に回帰していくと予測。