最近レッスンでピックアップの高さ調整を頼まれることが多くなってきました。
ギターのピックアップなんてネジで高さを変えるだけなんで誰でもできると思う人もいるかもしれませんが、これが意外と難しいものです。
以前やり方はこちらに書きましたが、
今回はもう一歩踏み込んだところを書いておきたいと思います。
ある程度ピックアップの適切な位置が割り出せたら、そこから先はギターとの対話になります。
そのギター(PUも含む)がどんな音を出したがっているのか、何を弾いてほしがっているのか、どんな個性が埋もれているのか……
それをギターに訊いていくようにして位置を探っていきます。
これができないと、ある程度のスイートスポットは割り出せても、そこから延々迷ってわけがわからなくなってしまいます。
実際そうして「もうわけわかんなくなったので調整してください」と持って来られる生徒さんもおられます。
その状態で弾いてみると、ギターが『これじゃねーんだよ!』と言っているのがありありと分かります。
そこで僕がギターと対話しながら最後の微調整をすると、だいたいはすっきりした音になります。
もちろん持ち主の好みも訊いてそれも反映させますが、やはり一番大事なのはギターとの対話です。
それができないとピックアップのベストポジションは決定できないと思います。
じゃあどうやってギターと対話できるようになるかというと、まずはちゃんとしたフォームで弾けるようになること。
入力が曖昧だとギターはちゃんと返事してくれません。
次にいい音で音楽を聴くこと。
いい音を知らないと基準が定まりません。
そして、いろんなギター(できればいいギター)を弾くことです。
僕はジャズをずっとやってきたので20歳ぐらいからほぼフルアコ一辺倒でソリッドギターには興味がなかったのですが、ジャズをやめてからいろんなギターを弾くようになってようやくギターと対話できるようになってきました。
その結果、サウンドや調整についても的確にアドバイスできるようになりました。
エレキギターの調整でお悩みの方はぜひ一度教室にお越し下さい。
リペアマンとはまた違う視点でいろいろご提案できると思います。