例えばギターを弾いてプロを目指すとします。
それがその人の核です。
そこでよくあるのが、「ギターや音楽だけ突き詰めるべきか、それとも他のことも経験するべきか?」という疑問。
ギターを弾いてミュージシャンを目指しているのに、小説や漫画を描いたり、スポーツに打ち込んだり、プログラミングを真剣に勉強したり……といったことは無駄なのか、それとも意味があるのか?
結論から言うと、大いに意味があります。
だから、核となるジャンルのこと以外の何かをやるチャンスがあれば積極的にやってみるべきです。
なぜかというと、何をしようが結局人間がやることなので、必ずどこかでつながっていくからです。
僕の場合はギター以外では本が好きなので中学生の頃からずっと本を読んできました。
その結果、気が付いたら本が書けるようになっていて、それがギター講師としての活動に役に立っています。
また、僕は十代後半からずっとジャズミュージシャンを目指して学んできましたが、その間別のジャンルのバンドからもお誘いを受けました。
最初は『ジャズやってる俺がなんでこんな音楽を?』と断ろうかと思いましたが、まあギャラも入るし経験になるからやってみたところ、音楽における重要なことをたくさん学ぶことができました。
また、そうした他のジャンルから改めてジャズを考えたとき、ジャズの特徴が前よりもクリアに見えるようになり、こんにちの僕のジャズ観につながっています。
重要なのは、何をやってもいいのでちゃんと真剣に取り組むということです。
いろんなことにちょっと手を出して気づきや成長が何もないまま辞めてしまうと、後々何かにつながるということはないかもしれません。
自分の核と一見関係なさそうなことに誘われたり、参加する機会があれば、「ギタリスト目指している俺に何の関係があるの?」と拒否せずに、ぜひやってみましょう。
ある程度真剣に継続してみれば、長い時間をかけてどこかで自分の核と必ずつながってきます。