「ギタリスト身体論1」で運指についてかなり詳しく書きました。
刊行から12年ほど経った現在でもほとんど変化はなく、同じことを教えています。
これは怠慢ではなく、身体論1に書いたフィンガリングが普遍的だったから変化させる必要がなかったということです。
ただ、最近一点だけ場合によっては変化させた方がいいということが分かりました。
それは、掌とネックの接触です。
写真1は1弦を弾いている状態。
掌とネックがくっついていて、前腕がやや内回転しています。
写真1
これは身体論1で説明した通りのフォームです。
これで基本的にはなんでも弾けます。
ただ、弦移動が多かったり、速弾きになってくると若干左手が遅れる感じがすることもあります。
そんなときは写真2のように掌をネックから離します。
写真2
こうすることにより左手の機動力がアップし、スラスラと動けるようになります。
ただ、これらにはメリットとデメリットがあります。
基本フォーム(写真1)
メリット
押弦の力が強くなる→太い弦、アコギなどが弾きやすい
チョーキングがしやすい
デメリット
速いフレーズになると遅れる
応用フォーム(写真2)
メリット
速弾きに対応しやすい
デメリット
押弦の力が弱くなる→太い弦、アコギが弾き辛くなる
チョーキングがし辛い
ということで、基本は写真1の掌をネックに付けたフォームで、速く弾くときだけ掌を浮かせるという使い方がベストでしょう。
フィンガリングに悩んでいる人は試してみて下さい。
基本フォームは下記身体論1に掲載しています。
応用は横浜ギター教室でのみ教えています。