TVでも活躍中のNMB48メンバーである渋谷凪咲(なぎさ)ちゃんのYOUTUBEをよく観ているんですが、その中でNMBの楽曲の歌詞解説をやっていました。
僕も近年教室で歌詞を教えることが多くなり、アイドルが自分たちの楽曲の歌詞をどんな風に解釈しているのか興味があったので観てみました。
結論からいうと、普通にプロレベルでした。
主人公の感情、起こっているドラマ、行間の理解と想像、歌詞に描かれていない結末はどうなったのか、自分だけの解釈と他の人の解釈の比較などなど、ちゃんと歌詞の世界を理解し、そこに入ったり、また俯瞰で外から眺めたりもできていて、ほとほと感心しました。
仮に僕の教室に歌詞を習いに来た生徒さんが今回のなぎさちゃんと同じぐらいの解釈をしていたら、「君はちゃんと歌詞が読める人だからもう習いに来なくてもいいよ。後はいろんな歌詞を読んで自分で判断していけばいい」と言うでしょう。
もちろんなぎさちゃんはプロなのでこれぐらいは当たり前なのでしょうが、歌詞の読み方を教えている立場からすると、ここまで読み込めるようになるためには相当な訓練が必要となります。
途中で投げ出す人も大勢いますしね。
相当努力したんだろうなと想像します。
テレビではおバカキャラでやっているようですが、地頭はいいんでしょう。
ミュージシャン志望でアイドルを馬鹿にする人は多いですが、その人たちがなぎさちゃんと同じレベルで歌詞を理解できているかどうかは疑問です。
というか、9割以上の人はできないでしょう。
もちろん、アイドルが全員ここまで歌詞を読めるかどうかは分かりませんが。
ちなみに、歌詞がちゃんと読めないとどうなるのか?
楽曲の世界観が理解できない→楽曲を記号で演奏する→中身のない歌や演奏になる→リスナーに響かない……となります。
だから歌手も楽器奏者も歌詞をちゃんと理解する必要があるのです。
極論すれば、歌詞をちゃんと理解して歌ったり楽器を弾いたりすると、それだけで一段階深い表現になります。