RADWIMPSの野田洋次郎氏が優生思想めいたツイートをして炎上しているそうです。
それがこちら。
ちなみに、優生思想とは何かに優れた人間の遺伝子を優遇し、そうでない者の遺伝子を排除しようとする思想だそうな。
差別はもちろん、ホロコーストの原因にもなったと言われています。
ナチスが優生思想に傾倒していたことは有名ですし、現代日本では2016年に相模原の障害者施設に侵入し、19人を刺殺した植松死刑囚が優生思想の持ち主だとされています。
現代ではタブーとされ、警戒されている思想ですね。
なので今回の炎上もある意味当然と言えば当然でしょう。
一方、得てしてこういう人から価値のある作品が生まれるというのも事実です。
普通の人が普通のことを言って、普通のものをつくっても面白くもなんともありません。
凄いものが観たい、聴きたいですよね?
涙が出るほど美しい作品に出会いたいですよね?
腹がよじれるほど笑いたいですよね?
……だったらアーティストが頭おかしいこと言っても大目に見てあげましょう。
じゃないと世の中がつまんないもので溢れて、結局自分が損します。
といっても、今のご時世どんなアーティストでも犯罪や不倫などはもう御法度となっています。
それは仕方ないとしても、想像することまで叩かれたらもうアーティストは絶望するしかなくなります。
野田氏のツイートの真意は分かりませんし、個人的にはどうでもいいのですが、さすがに今回は可愛そうだなとしみじみ思ってしまいました。
もしかしたら遺伝子を国家プロジェクトで管理するという主題でめちゃくちゃいい曲ができたかもしれないのに、その芽は社会に完全に摘まれてしまいました。
芸術家ってのは頭のおかしい人がなるものです。
それはたぶんみんな知ってると思います。
売れる売れない関係なく、頭がおかしくなるレベルまで追い込まないとほんのちょっとすら世の中に反応してもらえないからです。
僕ですらそこまで追い込んでやっと今のレベルで仕事できているので、もっと凄い人たちはどれだけ頭おかしいのかワクワクします。
また、世の中も常に頭のおかしい人がつくった頭のおかしい作品を求めています。
だから頭のおかしい芸術家というのは需要があるのですが、同時になぜか社会規範も求められるのが昨今の風潮です。
「狂った作品を作って俺たちを楽しませろ、でも社会からはみ出すのは許さん!」というのはわがままではないでしょうか?
アーティストに社会規範を求める人、アーティストが一歩でも社会から踏み外すことを許さない人は、ご自身の生活から一切芸術に関係するものを排除しましょう。
音楽、絵画、映画、舞台、TV、漫画などなど、あらゆる芸術やエンタメ、それも価値の高いものほど頭のおかしい、社会からはみ出た人がつくっているからです。
そういったものをちょっとでも楽しみたい、あるいは既に楽しんでいる人は、アーティストが変なことを言ったり、たまに道を踏み外しても大目に見てあげましょう。
彼らが、もしかしたらありえたかもしれない真っ当な人生をドブに捨てて生み出したもので楽しませてもらっているのですから。