実はケーブルもスピーカー同様エージングがあります。
以前ちょっと奮発していいケーブルを買ったことがあるんですが、最初聴いてみると『うわー、失敗した!』と激しく後悔しました。
音は雑に広がり、定位も曖昧、変なキラキラ感だけが目立って解像度は下がった気がしました。
しかし、これもしばらくすると音が急に締まってき、定位も定まり、めちゃくちゃかっこいい音に変身しました。
安物のケーブルでもそうなるかは知りませんが、高級ケーブルは確実にエージングで変わります。
ですから、奮発して高級ケーブルを買い、使ってすぐに判断を下すのはやめましょう。
基準はわかりませんが、トータル10時間も使えば変化は見えてくるでしょう。
私見ですが、最初は無駄に広がった(散らかった)印象から、だんだん締まってくるはずです。
エージングはめんどくさい作業なので小音量で再生しっぱなしにしておく人もいますが、個人的には変化の過程が楽しみたいので、リスニングしながらエージングしていきます。
するとどこかのポイントで音の変化が感じられます。
この瞬間がたまりません…
あと、ケーブルといえば長さでよく失敗します。
ついつい今の部屋で今の配置でちょうどいい長さのケーブルを買ってしまいますが、個人的には余裕を持った長さにしておくことをおすすめします。
なぜかというと、スピーカーやアンプの位置を変えたり、機種が変わったりすると長さが足りなくなることがあるからです。
例えば今の状態でPCからプリメインアンプにぎりぎり届くUSBケーブルを使っているとします。
プリメインアンプを新しいのに買い換え、同じ場所に置いたとしても、新しいアンプのUSB入力の位置が前より遠くなっていたら恐らく届かなくなるでしょう。
それだけでUSBケーブルまで買い換えないといけなくなります。
安物だったいいですが、高級ケーブルだったらかなり損ですよね。
なので、今ぎりぎり届く長さよりは長くしておくことをおすすめします。
今は無駄な出費に思えても、後々役に立つこともあります。
プロケーブルなどでケーブルを注文する際、長さと端子をある程度カスタマイズすることができます。
ステレオミニ→二股RCAとか、バランス↔アンバランスとか、バリエーションは無数にあります。
必要な端子と長さをしっかり調べて自分のオーディオに即したケーブルを揃えていくと、だんだん不思議な満足感が得られるようになってきます。
オマケの消耗品でしかなかったケーブルがだんだん我が子のように愛おしくなってきたらもう沼にはまってます。
プロケーブルさんのサイトを見ると、ドイツクラシックを再生するにはこのケーブルだとか、イギリスはこのケーブルだと断言してあったりします。
本当かどうか検証するほどマニアではないので試したことはありませんが、正直そこまでの違いはないと思います。
仮にあったとしても、その違いを表現しきれるほどのオーディオと、それを判断できる耳を持っていないと意味ないでしょう。
これは高級ケーブル同士の頂上決戦みたいな話です。
1本800円のケーブルと8千円のケーブルでは全く音が違います。
同じアンプ、同じスピーカーでケーブルだけ変えて、たぶん誰が聴いてもわかるぐらい音質が変化します。
オーディオケーブル一本に普通に5千円以上出せるようになったら立派な沼でしょうね。