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学校の勉強が何の役に立つのかをギタリストが考えてみた


八幡謙介ギター教室in横浜

歴史や数学など、学校で習うことが将来何の役に立つのかといった議論はよく見られます。

まあ、中には学校で習ったことがそのまま社会で役に立つケースもありますが、ほとんどは役に立ちません。

じゃあ学校なんていらないじゃないかというと、大人になって考えると、そうも思えません。

では学校の勉強は何のためにあるんでしょう? 

 

学校で勉強することの意義は、視野をひとつ大きくしてみると見えてきます。

学校で学ぶことそのものについては社会でそんなに役に立ちません。

しかし、何かを学ぶということそれ自体は、いくつになってもついてきます。

例えば、仕事内容を学ぶとか、資格を取るために勉強するとか、お店の経営、顧客の満足度を上げるなどなど、全て学ばないと身につきません。

また、僕の分野だと、楽器の弾き方やコードネーム、音楽のジャンル、そういったことを学んでいかないとギターが弾けるようになりません。

歴史の年号や数式なんかは大人になったら不要になることが多いですが、学ぶということそれ自体はたぶん一生ついてきます。 

 

あなたが大人になったとします。

やっと学校から開放された、もうテストもない、うるさい先生もいない、親から勉強しろとも言われない!

自分はもう自由だ!

と思ったとしても、学びからは開放されていません。

新社会人なら覚えることは山ほどあるでしょう。

また、ステージが変わったことで身につけないといけない知識、教養、常識なども増えていきます。

個人事業主なら世の中の動きを見て、常に次の一手を考えておかないとすぐに潰れてしまいます。

しかも、それらは基本自分で学ばないといけないのです。

学生時代のように、うるさく教えてくれる人は基本いません。

いたらめちゃくちゃラッキーです。

 

社会人になってからの学びはほぼ完全に自己責任となります。

そのとき役に立つのが、学生時代に勉強のやり方を身につけていたかどうかだと僕は思います。

記憶の仕方、勉強するタイミング、何かを学ぶ際の自分の傾向(厭きっぽい、集中力が続かない…)、よくやるミスなどなど。

そうして学生時代の勉強から、「単語は声に出せば覚えられる」とか、「自分は集中力がないから長時間できないけど、勉強する時間を小分けにすると続けられる」とか、「 あせって設問を読み飛ばして勘違いする癖がある」などなど、自分なりのやり方や癖などを知っておけば、大人になってもそのまま応用できます。

 

では学校の勉強をギターで考えてみましょう。

例えば、数字とアルルファベットだけの科学記号を覚えるのが苦手だったとしましょう。

あれこれ試してみて、1日おきに覚えなおすと頭にはいると分かったとします。

では同じように数字とアルファベットだけのギターのコードも、1日おきに覚えなおしていけばいいのです。

また、毎日長時間連続して勉強できない、でも20分やって10分休憩というサイクルだとわりと長持ちすることを発見したとします。

ではギターも同じように練習すればいいでしょう。

学校の勉強で、学びに対する自分の傾向や対策を発見できていれば、後は何にでも応用できます。

そういった意味で学校の勉強は後々大いに役に立ちます。 

音楽の世界では、一流のミュージシャンでしかも高学歴だったり、何かの専門家だったり、事業でも成功している人は多いです。

彼らは学び方そのものを知っていて、それをあるときは音楽に、あるときは学問や事業に応用しているんでしょう。

 

では学校の勉強ができる人は社会に出たら必ず成功するのかというと、それもまたちょっと違います。

用意されているからできたというケースもあるし、学校ではできたのに同じようなことが社会に出るとなぜかできない人もいます。

有名大学を出ているのに、音楽理論がさっぱり理解できない人もいます。

学校の勉強はさっぱり、勉強のやり方も全く身についていない、だけど好きなこととなるといくらでも勉強できるという人もいるでしょう。

最終的に学校の勉強とその後の成功の因果関係は分かりませんが、大筋でいうと学校の勉強で学び方を覚えておくと後々役には立ちます。

「年号なんて覚えて何の役に立つんだよ!」と中二病真っ盛りの子は、視野を広げて学び方を学んでいると認識しましょう。

 

余談ですが、学校の勉強がそのまま社会で役に立つ例をひとつ挙げると、国語があります。

国語の授業の「作者は何がいいたかったのかを述べよ」というやつ、あれ、そのままめっちゃ役に立ちます。

ブログやSNSを読んで、発信者が何を言いたいのか全く理解できてない人っていっぱいいますからね。

しかも学校じゃないので、自分の読み違いを誰も訂正してくれません。

そうすると、自分の中に間違った情報が蓄積されていき、どこかで損をします。