「やる気」について第三弾。
過去の記事はこちら。
誰でも、やる気のある人が好きです。
特にリーダーや指導者はやる気のある人が大好物です。
自分の言うことに人がハキハキと従う姿を見ていると脳内物質か何かが出るんでしょう。
また、我々は皆そういった指導者の性質を知っています。
そこでやる気の政治利用が生まれます。
やる気を見せれば気に入ってもらえる、信用され、ポストを与えられる、良い思いができる……。
賢い子なら小学生でもうそうしたテクニックを持っています。
昔、友達でやる気を見せる天才がいました。
大人は彼を一目で気に入り、バイトの面接なども全て一発合格、「すごい新人が入ってきた!」と噂になるほどです。
しかし実際は何をやっても1ヶ月も持ちません。
勉強も習い事も趣味も全て同じです。
そうして大人にはいい顔をしておき、裏で僕には「大人なんかちょろいもんよ」とうそぶいていました。
どこかで縁が切れたのでその人がその後どうなったのかは知りませんが、正直、人間の本質的なところはなかなか変わりません。
たぶん今でも同じことをしているでしょう。
昔はレッスンにもやる気をアピールする人がよく来ました。
「一生懸命練習します!」「基礎を徹底的にやりたいです!」「プロを目指しています!」
一番続かないのはこういう人たちです。
最初は僕も経験不足で、こういったやる気アピールを真に受けて熱を入れて教えていましたが、だんだんうわっつらの人が分かるようになってきてからは軽く流せるようになりました。
いい加減に教えるという意味ではなく、やる気があろうがなかろうが皆同じように教えるということです。
そうするといつからかやる気アピールの人があんまり来なくなりました。
たぶんブログとか読んで、『こいつはやる気アピールだけでは御せないな』と本能的に分かるんでしょう。
こちらがしっかりしていればやる気だけで中身がない人をはねのけることはできるようです。
べつに来たら来たで普通に教えますが、やる気だけで中身がない人はその普通に耐えられないのですぐ辞めるでしょう。
最後にひとつ。
僕はずっとやる気ないやる気ないと言われてきました。
なんでそんなことを言われるのか不思議でしたし、嫌でしたが、今振り返ってみると本当にどうでもいいことです。
やる気がどうのこうのではなく、やることをやってきてどうにか生き残ってきたし、逆にやる気がある人、やる気を説く人は全員消えました。
あと、ギター歴10年を過ぎた頃からやる気について言われることがなくなりました。
それぐらいで実績が印象を上回るようになります。
印象でごちゃごちゃ言われてうっとうしいという人は、まず黙って10年やりましょう。
そうすれば誰も文句言わなくなりますし、「やる気見せときゃどうにかなるっしょ」といった人も近寄ってこなくなります。