名機IbanezのTS-9(チューブスクリーマー)のヴィンテージと現行を弾いてみました。
実際にはちょっと違うんですが、説明が面倒なのでそういうことにしておきます。
あの音がぱっと出るかと思いきや意外とスイートスポットを探すのに苦労しました。
あれこれノブを回してみてやっと「あー、この辺かな」というところを発見。
それに加えてピッキングもこのエフェクターに合わせないといけないので、苦労はします。
個人的にはこちらが頑張らないといい音にならないというのは歓迎なんですが、頑張った先にあるベストな音が結局SRVってことになるので、そこを目指していない人には「別にねぇ……」となります。
あと、SRVの音を出したければ結局ギターはヴィンテージじゃないと無理です。
そこまで苦労して求めるほどの音かどうかがポイントでしょう。
SRVに憧れて奮発してヴィンテージのTS買っても、いきなりあの音にはならないので注意しましょう。
で、現行の方を弾いてみると、めっちゃ楽でした。
出力がでかいのでピッキングを工夫しなくてもいいし、ハイがしっかり出てくれるのが特徴です。
ただ、個人的にはこの楽さは嫌いです。
誰でもクリアできるゲームなんてやってても楽しくないですよね?
機材は本来攻略するものなので。
現行のTSを弾いて「これがあの音かー」と思うのは間違いです。
じゃあ高い金払ってヴィンテージを買うべきかというと……止めはしませんが、買ってつないだだけではいい音にならないので覚悟(もっと腕を上げる、もっといいギターを買う)しましょう。
個人的に、アメリカンプロダクトは製品の良さを100引き出すためにメーカーが50、ユーザーが50頑張らないといけないように設計されていると感じます。
一方、ジャパニーズプロダクトはメーカーが95まで努力し、ユーザーの手を煩わせないようにしています。
アメリカ製のモノは、自分の手で製品をもっともっと良い物にしていく楽しみがあります。
TSは日本製ですが、ヴィンテージに限って言うと、アメリカンプロダクトの精神が感じられます。
そこをめんどくさいと感じるか、面白いと感じるかで好みが分かれるところでしょう。