以前、歌が響いてこないことについて書きました。
では、それが何故わかるのか? どうやったら分かるようになるのか、誰にでも分かるものなのかを解説します。
まず、こうしたことは音楽的素養にかかわらず誰でもわかります。
例えば、面と向かって話している相手が適当にしゃべってるなとか、嘘をついているとか、他に気になることがあって心がここにないなとか、自分だけじゃなくて誰にでも同じこと言ってるんだろうなとか、なんとなくわかりますよね?
ではそうしたことについて訓練をしたのかというと、そんな経験のある人はほとんどいないでしょう。
それと同じです。
歌が心に響くかどうかを音楽的な技術だと思うからわけわからなくなり、もっと確実な技術(音程、発声など)に頼ろうとしたり、あるいは自分で勝手に幻想を抱いて過大評価してしまうのです。
普通に人として見ていれば歌に中身があるかどうかは分かってきます。
まあ、年齢はある程度関係あるとは思います。
歌に限らず若いうちは表面的なことに騙されがちなので、中身が理解できなくても仕方ありません。
しかし、ある程度大人になってくるとだんだん人間というものが分かってくるので、自然と歌の聴き方も変わってきます。
お年寄りが演歌を好むのは、歌の中身にしか興味が湧かないからでしょう。
歌を聴くときはまず幻想や思い込みを捨て、初対面の人を信用できるかどうか見極めるような気持ちで聴くといいと思います。
まあそれはそれで訓練が要りますが、そうした能力は本来誰でも持っているものです。