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「丁寧に弾く」というよくわからない価値観 音楽は丁寧に弾くものなのか?


八幡謙介ギター教室in横浜

楽器の演奏に対する褒め言葉として「とても丁寧に弾いてらっしゃいます」というのがありますが、正直、この価値観が僕はよくわかりません。

まああんまりプロの人はこれを言わないのでアマチュア同士の馴れ合いと理解していましたが、一度ちゃんと考えてみようと思い立って書いてみました。

 

音楽とは「丁寧」に弾くものなのでしょうか?

普通の日本人の感覚ではそれで嫌な感情になることはないでしょう。

しかし、多くの西洋音楽(ロック、ジャズ、ボサノバ、ファンクetc)はその「丁寧」の概念が当てはまらない気がします。

個人的にはジャズ愛好家に「丁寧」という概念が好きな人が多いように見受けられますが、ジャズの名盤を聞き込めば聞き込むほど「丁寧」とは真逆の概念を感じます。

ジャズの名演はどれもあちこちはみ出しているし、いびつだし、荒々しいし、今にも壊れそうなものが多い……というかほぼ全部そんな感じです。

マイルスのBlue in Greenですら「丁寧」という概念は感じません。

もちろん「丁寧」な仕事がダメだとは思いません。

丁寧な挨拶、丁寧なラッピング、丁寧な文章などに接すると僕も気分がよくなりますし、こちらもそういった対応を心がけています。

ただ、ロックやジャズの演奏と「丁寧」という概念はどうしても合いません。

個人的には、ジャズを「丁寧」に演奏することは2017年に話題になったホワイト・ウオッシュならぬジャパン・ウオッシュだと感じます。

というと必ず「日本人が日本でやるんだからそれでいいじゃないか!」と反ってくるのですが…。

 

自分の演奏が「何か違う…」と感じる人は、一度「丁寧」という概念を疑ってみてはどうでしょう?

そうすると新しい何かが見えてくるかもしれません。